著者
井原 司 村上 英嗣 門脇 康二 田中 英二 岡部 正之
出版者
Japan Surgical Association
雑誌
日本臨床外科学会雑誌 (ISSN:13452843)
巻号頁・発行日
vol.64, no.6, pp.1511-1514, 2003-06-25 (Released:2009-03-31)
参考文献数
6

症例は90歳,女性.臍部の腫脹と疼痛を主訴に当院を受診.臍部に黒色の3cm大の臍石を認め圧痛と臍周囲に発赤を伴っていた.生活歴において現在までに臍を洗浄した記憶はなくまた手術既往もない.腹部単純レントゲン検査では所見はみられなかったが,腹部CT検査では臍内に層状の3cm大の結石を認めた.治療は臍孔より絞り出すようにして摘出を試みるも困難だったため,臍孔周囲に局所麻酔を行い,臍孔を十分に開大し摘出した.臍石径は27×26×13mmであった.摘出した後の臍窩には不快な悪臭のある垢が存在し臍炎を併発していた.臍石の報告は現在まで数件の報告しかみられない.さらに摘出に難渋するほどの巨大臍石の報告は現在までにみられず非常に稀な症例と考えられる.
著者
井原 司 村上 英嗣 門脇 康二 田中 英二 岡部 正之
出版者
日本臨床外科学会
雑誌
日本臨床外科学会雑誌 = The journal of the Japan Surgical Association (ISSN:13452843)
巻号頁・発行日
vol.64, no.6, pp.1511-1514, 2003-06-25
参考文献数
6

症例は90歳,女性.臍部の腫脹と疼痛を主訴に当院を受診.臍部に黒色の3cm大の臍石を認め圧痛と臍周囲に発赤を伴っていた.生活歴において現在までに臍を洗浄した記憶はなくまた手術既往もない.腹部単純レントゲン検査では所見はみられなかったが,腹部CT検査では臍内に層状の3cm大の結石を認めた.治療は臍孔より絞り出すようにして摘出を試みるも困難だったため,臍孔周囲に局所麻酔を行い,臍孔を十分に開大し摘出した.臍石径は27×26×13mmであった.摘出した後の臍窩には不快な悪臭のある垢が存在し臍炎を併発していた.臍石の報告は現在まで数件の報告しかみられない.さらに摘出に難渋するほどの巨大臍石の報告は現在までにみられず非常に稀な症例と考えられる.