著者
小野澤 明良 村井 まどか 神谷 嘉美 木下 稔夫 山内 友貴
出版者
Japanese Society for the Science of Design
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集
巻号頁・発行日
pp.13, 2014 (Released:2014-07-04)

三次元造形装置は、意匠モデルやコンペ・展示会出展用モデルの作成に多く利用され、カラーモデル化が求められている。本研究では、ナイロン粉末焼結型RP造形品のカラーモデルの提供を目的に、RP基材に適した塗装および着色技術の開発を行った。前処理、塗料、塗装方法、塗装仕様と加工技術などの塗装適性の検討により、RP製品モデルに活用できる物性と塗装外観をもつ塗装工程の開発をした。塗装では、立体造形品をプロトタイプモデルとして有効に活用できる外観を実現することができた。
著者
関根 涼太 大黒 義之 村井 まどか 野々村 美宗
出版者
一般社団法人 色材協会
雑誌
色材協会誌 (ISSN:0010180X)
巻号頁・発行日
vol.96, no.5, pp.163-170, 2023-05-20 (Released:2023-05-27)
参考文献数
27

近年,木材の見た目と物理的特性を向上させる植物油脂由来の塗料が注目されている。そこで本研究では,植物油脂由来の塗料またはポリウレタンを塗布したスギ(白太・赤身),ヒノキ,カラマツ,オークの色彩・光沢と摩擦ダイナミクスを評価した。植物油脂は木材表面の色彩と光沢を大きく変えずに,自然な仕上がりとなった一方で,ポリウレタン塗料は木材表面の光沢を強めた。また,2種類の塗料とも動摩擦係数を小さくする潤滑効果が確認された。レーザー顕微鏡およびX線コンピュータ断層撮影による観察により,植物油脂由来の塗料は一部の液体成分が浸透,表面にも固形分が残るため,木材本来の表面の凹凸構造が残るが,ポリウレタンの場合は木材表面が完全に覆われて平滑になったことから,表面形状の違いがこれらの特性に関係していることが示唆された。