著者
村井 亮介 伊藤 克亘
雑誌
第82回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2020, no.1, pp.337-338, 2020-02-20

娯楽の発展によって人々が歌う機会が増えてきた。カラオケの採点の登場などから上手に歌いたいと思う人が多いことも事実である。そこで本研究では裏声を出すことができ、音痴ではない男性を対象にした歌唱力向上メソッドを提案する。歌唱力は大きく分けて「音程」「リズム」「発声」と3つの要素に分けることができる。その中でも「発声」はカラオケの採点でもあまり重視されていない。そのことからJPOPの歌唱発声において必要不可欠であるミックスボイスの習得を目的とする。ミックスボイスは表声と裏声のコントロールが自由にできることが前提であることから、表声と裏声を上手に扱えるようになるための練習メソッドを考案し、メソッドに沿って練習を進めていく。メソッドごとの可否判定についてはスペクトル及びスペクトルグラムから判定できるようなシステムを提案する。
著者
吉田 賢大 村井 亮介 佐野 新 多田 毅 門田 一繁
出版者
公益財団法人 日本心臓財団
雑誌
心臓 (ISSN:05864488)
巻号頁・発行日
vol.50, no.12, pp.1302-1307, 2018-12-15 (Released:2020-01-17)
参考文献数
9

症例は64歳女性.来院1カ月前に感冒症状を自覚した.来院2週間前に発熱と吸気時胸痛に対して,近医にて解熱鎮痛薬の処方を受けたが,症状の消失は得られず,精査加療目的に当院を紹介受診した.経胸壁心臓超音波検査で心嚢水貯留を認め,急性心膜炎と診断した.入院後も解熱鎮痛薬とコルヒチンの投与を行うも,炎症反応の再上昇や吸気時胸痛の再増悪が認められた.入院2週間後に抗核抗体陽性,抗DNA抗体陽性,直接クームス試験陽性が判明し,全身性エリテマトーデス(SLE)の診断基準を満たした.プレドニゾロン30 mg/日の投与を開始し,炎症反応の低下と自覚症状の寛解を認めた.比較的高齢発症(50歳以上)のSLEでは典型的でない初発症状(胸膜炎,心膜炎,間質性肺炎など)が多いとされており診断に難渋する.今回,漿膜炎症状のみを呈した高齢発症SLEの1例を診断し得た.急性心膜炎の治療においては原疾患の有無を詳細に精査し,原因の特定に努めることが重要と考えられた.