著者
村地 悌二 中西 孝雄 田坂 仁正
出版者
一般社団法人 日本老年医学会
雑誌
日本老年医学会雑誌 (ISSN:03009173)
巻号頁・発行日
vol.2, no.1, pp.8-12, 1965-03-25 (Released:2009-11-24)
参考文献数
11
被引用文献数
1 1

7才から70才代に至る健康男子221例, 女子406例について, 視覚単純反応時間を測定した.光源としては220Vネオンランプを用い, 予告後1~2秒後に点燈し, あらかじめ数回練習してから10回測定を行ない, その平均値をもって被検者の反応時間を表すことにした.1) 各年令層とも, 平均値および標準偏差は, 女が男より増大する傾向を示す.2) 平均値, ならびに標準偏差は, 男女とも, 15~19才がもっとも少なく, それより若令の者, 高令の者はいずれも増大の傾向を示す.3) 高血圧者群で検査した成績は, 同年令の前記健康者群と差を示さない. 養老施設で生活する老年者では, 反応時間の延長を認めた.