著者
村居 真緒 轟 慎一
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画報告集 (ISSN:24364460)
巻号頁・発行日
vol.22, no.2, pp.188-193, 2023-09-07 (Released:2023-09-07)
参考文献数
8

本研究では、伊吹山から近距離・中距離・遠距離にある滋賀・岐阜の小学校からみた景観構造について、校歌を用いたテクスト景観分析、景観構成と平面・断面からみた視覚構造分析、経験と意識からみた居住者イメージ分析の3分析をもとに考察をはかった。滋賀では幼少期に伊吹山に直接登るなど身体的経験を持つ場合が多く、また教育的側面からの認知が少なくないことが校歌からもうかがえる。空間構造の特性から、滋賀側では独立峰として眺望される小学校が多い。一方、岐阜では、伊吹山ドライブウェイがあることもあって身体的経験が多くはない。山地から奥まった位置となり連嶺の1つ、奥山の景として眺望される。校歌においても、遥かな景として謳われている。