著者
村瀬 辰史
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
ファルマシア (ISSN:00148601)
巻号頁・発行日
vol.53, no.5, pp.420-424, 2017 (Released:2017-05-01)
参考文献数
6

医薬品は健康維持に重要な役割を果たす一方で,その品質不良は生命に悪影響を及ぼす可能性がある.そのため,医薬品・原薬の品質管理では,試験による品質の確認だけでなく,深い理解を伴った頑健な製造工程によって,高品質の製品を間違いなく製造すること,すなわち「品質を製造工程で造り込む」Quality by Design(QbD)が重要視されている.本稿では,工程の頑健性を示す方法論の1つとして統計手法に着目し,その活用に向けた環境作りと,当社開発プロジェクトでの実践例について紹介する.