著者
近藤 憲久 河合 久仁子 村野 紀雄
出版者
日本哺乳類学会
雑誌
哺乳類科学 (ISSN:0385437X)
巻号頁・発行日
vol.51, no.1, pp.39-45, 2011 (Released:2011-07-27)
参考文献数
23

札幌市手稲区(43°07′N,141°11′E)で2007年11月9日に拾得されたコウモリは,クロオオアブラコウモリと同定され,日本において8番目,札幌においては4番目の報告となった.日本でこれまで報告されているクロオオアブラコウモリ標本と本拾得個体の頭骨を精査した結果,これまで指摘されてきたように,上顎第二前臼歯が消失傾向にあることが明確となった.また,キタクビワコウモリとクロオオアブラコウモリを比較すると,上顎犬歯咬頭後稜の向きおよび下顎犬歯の高さと第四前臼歯の高さの比率が種識別に有効であることがわかった.
著者
近藤 憲久 河合 久仁子 村野 紀雄
出版者
日本哺乳類学会
雑誌
哺乳類科学 (ISSN:0385437X)
巻号頁・発行日
vol.51, no.1, pp.39-45, 2011-06-30
参考文献数
23
被引用文献数
1

札幌市手稲区(43&deg;07&prime;N,141&deg;11&prime;E)で2007年11月9日に拾得されたコウモリは,クロオオアブラコウモリと同定され,日本において8番目,札幌においては4番目の報告となった.日本でこれまで報告されているクロオオアブラコウモリ標本と本拾得個体の頭骨を精査した結果,これまで指摘されてきたように,上顎第二前臼歯が消失傾向にあることが明確となった.また,キタクビワコウモリとクロオオアブラコウモリを比較すると,上顎犬歯咬頭後稜の向きおよび下顎犬歯の高さと第四前臼歯の高さの比率が種識別に有効であることがわかった.<br>