著者
荻原 貴之 岩倉 成志 野中 康弘 伊東 祐一郎
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集D3(土木計画学)
巻号頁・発行日
vol.70, no.5, pp.I_589-I_595, 2014

羽田空港リムジンバスは,復路(空港発)に対して往路(空港着)の利用割合が低い傾向にある.これは乗換えがなく着席して空港へ向かえる快適性を有する一方で,道路交通状況による所要時間変動が利用者へ不安を与えていることが一因と考える.<br>本研究では,この現状を踏まえ,羽田空港アクセスを対象に旅行時間信頼性が利用者の交通機関選択行動に与える影響を把握する.具体的には,リムジンバスの年間の実績所要時間データとアンケート調査から得た利用者行動データをもとに,平均分散アプローチによる交通機関選択モデルを構築し,旅行時間信頼性の評価を行うと共に各種提案されている旅行時間信頼性指標と利用者の選択結果との整合を考察する.結果として,標準偏差,BT,TT80-TT20,TT70-TT30等の指標が利用者評価と整合性が高いことが分かった.
著者
三浦 剛史 沖田 功 江口 誠一 中村 洋 森谷 和子 東 祐一郎 島袋 明子 中西 敬
出版者
日本呼吸器内視鏡学会
雑誌
気管支学 : 日本気管支研究会雑誌 (ISSN:02872137)
巻号頁・発行日
vol.11, no.1, pp.70-75, 1989-02-20

症例は64歳の主婦, 主訴は血痰である。既往歴としては正常分娩が2回, その後子宮外妊娠で手術が行われている。第2子出産後より月経に一致して血痰が出現し, 10年程前の閉経後も数年に1回くらいの出血があった。2年前より出血はなかったが, 最近再び血痰があったため昭和62年6月9日に岡田病院放射線科を受診した。気管支鏡検査では右底幹の外側壁に中心陥凹を有する低い隆起性病変がみられ, 周辺部は白色調を呈していた。生検鉗子によるbiopsyにて細胞に富む間質に囲まれた子宮腺に類似した腺管組織が認められ, 気管支子宮内膜症と診断された。著者らの調べた限りでは本症例は気管支鏡にて病変部を直視しえた最初の報告例と思われた。今後このような症例に積極的に気管支鏡検査が施行され, 本症の気管支鏡所見が明らかにされることが望まれる。