著者
松原 裕之
雑誌
情報教育シンポジウム2014論文集
巻号頁・発行日
vol.2014, no.2, pp.57-63, 2014-08-17

エンジニアリングデザイン教育を通じた振り返り,つまり内省で得られる気付きが重要である.本稿では,エンジニアリングデザイン教育の PBL を通じた振り返りを,学生に「エンジニアリングデザイン報告書」として内省させ,テキストマイニングを用いて分析した.学生の気付きの分析まで至らなかったが,エンジニアリングデザイン教育のPBL として,学生一人一人が与えられた役割を意識して取り組んでいる知見が得られた.PBL の実践が適切に行われていることの確認に,報告書のテキストマイニング分析も有効な方法の一つであることがわかった.
著者
松原 裕之 花原 雪州
雑誌
研究報告コンピュータと教育(CE)
巻号頁・発行日
vol.2014-CE-124, no.1, pp.1-8, 2014-03-07

なぜなぜ分析は,問題の現象を発生させた様々な要因を,「なぜ」 を繰り返しながら論理的に漏れなく洗い出すことで判明した真因に対して,その対策を講じる問題解決手法の一つである.適切な対策を講じるためには,網羅的に要因を挙げながら,真因を特定するために深掘りすることが肝要である.しかし,なぜなぜ分析には,要因の網羅性を確認する手段が無いため,真因が見つからない,特定が困難となる場合がある.本報告では,教育現場で実施したなぜなぜ分析の網羅性について,計量テキスト分析を用いた 「見える化」 を提案する.
著者
松原 裕之
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SITE, 技術と社会・倫理 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.113, no.355, pp.75-78, 2013-12-07

福岡工業大学では学生が修得すべき就業力を4つの要素「試行する力」「協働する力」「解決する力」「実践する力」に分けて身につけていくカリキュラムを「就業力育成プログラム」として全学的に体系化した.本発表では「解決する力」の育成のための討論を取り入れた技術者倫理教育の試みを報告する.
著者
松原 裕之
出版者
The Institute of Electrical Engineers of Japan
雑誌
電気学会論文誌. A (ISSN:03854205)
巻号頁・発行日
vol.135, no.11, pp.679-685, 2015

This paper discusses engineering ethics education as a way to enhance problem solving skills through group discussions. During group discussions, students are given a role to play in imaginary scenarios. The students hold discussions to work out the reasons for what went wrong in the imaginary scenarios. Once the causes are identified, the students design multiple solution strategies and devise short-term and long-term measures to be implemented. In order to encourage students to carry out discussions and devise solution strategies, we used two frameworks: Seven-step guide and 4M analysis. We have analyzed the correlation between the test scores in engineering ethics and the pre- and post- self-evaluation results, which were measured by the fundamental competencies for working persons. As a result, we conclude that the education is able to demonstrate an educational effect in terms of the development of communication and problem solving skills, it still leaves some issues to be resolved with regard to the students' ability to act and get things done.