著者
金森 逸作 中村 宜文 似鳥 啓吾 辻 美和子 向井 優太 三吉 郁夫 松古 栄夫 石川 健一
雑誌
研究報告ハイパフォーマンスコンピューティング(HPC) (ISSN:21888841)
巻号頁・発行日
vol.2020-HPC-177, no.22, pp.1-8, 2020-12-14

格子 QCD は,隣接通信を多用する典型的な HPC 計算であり,線形ソルバー内での縮約計算の頻度も高い.そのため,スーパーコンピュータ「富岳」開発において,ハードウェア・システムソフトウェア・アプリケーションソフトウェアが共同して開発にあたるコデザインの対象の一つになっている.本講演では,コデザインの成果を踏まえて実現した,富岳向けの格子 QCD 用疎行列線形ソルバーにおける通信の高速化について報告する.隣接通信には低レイテンシの uTofu インターフェースを用いており,MPI 持続通信を用いるよりも小さな通信オーバーヘッド,きめ細かな通信リソースの割り付けを実現している.また内積計算に必要な少数要素の縮約についても,Tofu バリアと呼ばる機能で高速化を実現している.
著者
田渕 晶大 木村 耕行 鳥居 淳 松古 栄夫 石川 正 朴 泰祐 佐藤 三久
雑誌
研究報告ハイパフォーマンスコンピューティング(HPC) (ISSN:21888841)
巻号頁・発行日
vol.2016-HPC-154, no.3, pp.1-7, 2016-04-18

電力当たりの性能が重要視される中,低消費電力のアクセラレータとして PEZY-SC が注目されている.PEZY-SC のプログラミングには OpenCL をベースとした PZCL が提供されているが,その記述は煩雑で生産性が低い.そこでアクセラレータ向けの指示文ベースプログラミングモデルである OpenACC のコンパイラを PEZY-SC 向けに設計・試作する.Suiren Blue (青睡蓮) を用いた評価では,OpenACC コードは PZC Lコードと比較して N-Body では 98%以上,NPB CG では最大 88%の性能が得られた.また OpenACC は指示文を用いた簡潔な記述により PZCL の半分以下のコード行数で実装できたことから,高い生産性と十分な性能を達成できた.