著者
松岡 秀雄 COLLINS Patric 長友 信人 COLLINS Patr
出版者
東京大学
雑誌
国際学術研究
巻号頁・発行日
1996

現地調査は、平成8年10月のエクアドルと同9年3月のモルジブで行われた。両国では、中央政府や関係する地方政府の関係者や関心のある研究者と会合がもたれ、それぞれの国がSPS2000計画に参加するについての議論が深められた。全てが参加することに積極的であり、レクテナの設置候補地が選定された。両国において必要となる事柄について調査された。エクアドルでは、レクテナ設置候補地については、熱帯雨林、アンデス高地及び沿岸低地となるので、高高度レクテナの研究に向いている。ガラパゴス諸島は、環境負荷がほとんどないことからして、レクテナの設置には好適である。エクアドルのSPS2000用レクテナは、他の組織と協力することになるにせよ、恐らくは独立企業体として運用されることになろう。この方式は、他の国々や未来におけるSPSの民営化へ向けた重要な一歩になろう。キトー(エクアドル)にあるサンフランシス大学の人達は、今後の協力体制へのセンターとして機能することになろう。モルジブでは、土地固有のエネルギー源はない。SPS2000のレクテナ設置にはかなりの関心を示した。モルジブには、ほとんど陸地はなく、リーフ上に広大な浅瀬が展開しているため、この国の最南端にあるアドゥ環礁では、海上にレクテナが設置されることになろう。環礁管理庁や計画・人的資源・環境省の人々が今後の協力体制へのセンターとして機能することになろう。