- 著者
-
森田茂彦
松崎公紀
- 雑誌
- 研究報告ゲーム情報学(GI)
- 巻号頁・発行日
- vol.2014-GI-31, no.14, pp.1-5, 2014-03-10
チェスや将棋などにおいて,プレイヤの強さを数値として表すレーティングシステムが広く用いられている.レーティングアルゴリズムとして良く知られるイロレーティングでは,プレイヤ間のレート差と勝敗によってレートの増減が計算される.特に,弱いプレイヤが強いプレイヤに勝つと,レートの増分が大きくなる.本研究では,大貧民を対象としたレーティングアルゴリズムを提案する.大貧民では,プレイヤの強さに加えて,初期手札の良さが勝敗に大きく影響する.そのため,初期手札の良し悪しに差がある場合,従来のレーティングアルゴリズムを用いるとレートの増減が過剰であったり不足することが起こりうる.この問題を解決するため,初期手札の不均等性を考慮に入れたレーティングアルゴリズムを提案し,そのアルゴリズムについて評価を行う.