著者
藤山 淳史 谷尾 澄葉 叢 日超 松本 亨
出版者
一般社団法人 廃棄物資源循環学会
雑誌
廃棄物資源循環学会研究発表会講演集 第33回廃棄物資源循環学会研究発表会
巻号頁・発行日
pp.91, 2022 (Released:2022-11-30)

近年、太陽光発電設備が大量に導入されているが、近い将来、点検・保守による交換および廃棄によって使用済み太陽光パネルが大量に廃棄されることが予想されており、その回収およびリサイクルシステムを確立することは喫緊の課題となっている。そこで本研究では、福岡県内で排出される廃棄太陽光パネルの回収に対して、情報PFを活用することによって複数の拠点を一度に共同で回収するケースと、同じ拠点を個別に回収するケースを設定し、輸送費用を算出することで、その効果を算出した。なお、リサイクル業者は現在稼働している施設の情報を参考に、北九州エコタウンと大牟田エコタウンとし、そこを拠点にそれぞれ北ルートと南ルートとした。メンテナンス業者は福岡県のデータベースを参考に37社と設定した。その結果、いずれのケースにおいても個別回収ケースに比べ、共同回収ケースを行ったほうが輸送費用の削減につながることがわかった。
著者
盧 現軍 松本 亨 高 頴楠
出版者
一般社団法人 廃棄物資源循環学会
雑誌
廃棄物資源循環学会研究発表会講演集
巻号頁・発行日
vol.21, pp.20-20, 2010

中国の経済発展と所得水準の向上に伴い携帯電話の買換えサイクルは短くなっており、全国平均で2年、大都市の北京、上海などでは18か月しかないようだ。そのため、毎年、大量の使用済み携帯電話が発生している。資源節約や環境保護のため、中国では使用済み携帯電話の回収・リサイクルに対して、今後関心が高くなると思われる。本研究では、中国の使用済み携帯電話のフローを明らかにし、それを元に、フローに関わる制度・参画者の日中比較を行うことで、これまでの両国の経験を参考にする部分が存在するのか否かについて考察を加えることを目的とする
著者
松本 亨
出版者
一般社団法人 廃棄物資源循環学会
雑誌
廃棄物資源循環学会誌 (ISSN:18835864)
巻号頁・発行日
vol.28, no.6, pp.438-447, 2017-11-30 (Released:2019-06-27)
参考文献数
25

まず,国や自治体の循環型社会形成推進基本計画,さらに国から公開されているガイドラインや手引きにおいて,地域循環圏の評価がどのように扱われているか検証した。次に,地域循環圏の評価手法開発を行った研究のレビューを行い,物質の収支バランス,低炭素化,事業採算性,生態系サービスによる評価事例を紹介した。また,地域循環圏の一形態とされるエコタウンを対象とした研究では,CO2 削減効果や立地自治体の域内循環率,調達と供給の物質移動距離が採用されていること,さらに指標の経時変化の要因分析が実施されていることを示した上で,地域循環圏にかかわる個別事業の効果を中長期に評価するためには必要な視点であると指摘した。環境面以外の副次的効果に着目した評価もあり,分別への住民の参加意識,施設の住民受容性,地域福祉力等が採用されている例を示した。最後に,今後の地域循環圏の評価指標・手法のあり方として,要件とともに実行可能性の面から考察した。