著者
福田 智子 松本 尋弥 小原 菜々子 関 あかり 薛 堰之 Tomoko Fukuda Hiroya Matsumoto Nanako Ohara Akari Seki Yanzhi Xue
出版者
同志社大学文化情報学会
雑誌
文化情報学 = Journal of culture and information science (ISSN:18808603)
巻号頁・発行日
vol.16, no.1, pp.130-120, 2021-03

『源氏絵師屏風言葉書』は、江戸時代中期写とされる巻子本である。『源氏物語』五十四帖の本文を、一帖につき一箇所ずつ抜き書きしたもので、これに対応する源氏絵を屏風に描く目的で作成されたものと推察される。本文は、青表紙本系統の肖柏本に近い本文をもつ帖が複数あるが、東屋巻は河内本系統の前田家本の影響も認められる。また、本書が示す源氏絵の図柄を推定すると、『源氏物語』承応三年版本の挿絵に包含される。資料紹介