著者
楊 吟雨 田口 哲也 Yinyu Yang Tetsuya Taguchi
出版者
同志社大学文化情報学会
雑誌
文化情報学 = Journal of culture and information science (ISSN:18808603)
巻号頁・発行日
vol.16, no.1-2, pp.14-23, 2021-03-31

前回の研究ノートは歴史的契機を軸にして日本と台湾のアポリティカルな若者文化について論考を進めた。本稿では、「アポリティカルな若者文化」という前回提出した概念を再度用いて現在の東アジアで展開されている大衆文化の1形態である48系のアイドル文化を記述することによって東アジアで現在展開されている大衆文化の特質を明らかにしたい。今回の研究対象になるのは日本発(日源)のアイドル文化である。
著者
福田 智子 Tomoko Fukuda
出版者
同志社大学文化情報学会
雑誌
文化情報学 = Journal of culture and information science (ISSN:18808603)
巻号頁・発行日
vol.16, no.1-2, pp.88-84, 2021-03-31

バイエルン州立図書館所蔵『源氏物語』は、辻英子氏により紹介された写本である。その筆跡から、小野お通筆とされている。従来、徳川秀忠が娘の千姫の輿入れに際し作らせた嫁入り本である可能性が指摘されていた。そこで、改めて検証してみると、写本が収められている箱の表に、清和源氏義光流、小笠原家の家紋「三階菱」が記されていることに気づく。この箱がお通書写本と同時に製作されたものとするならば、お通の活躍時期に、嫁入り本を必要とする可能性のある女子として、慶長五年正月、松平阿波守至鎮に嫁した、小笠原秀政女、萬姫が浮上する。なお、本書とともに「葵紋」が伝来するのは、彼女が徳川家康の養女であったことと関わるか。また、箱表の図柄は宇治の情景か。
著者
福田 智子 大久保 孝晃 伍 昆 胡 淑雲 Tomoko Fukuda Takaaki Okubo Kun Wu Shuyun Hu
出版者
同志社大学文化情報学会
雑誌
文化情報学 = Journal of culture and information science (ISSN:18808603)
巻号頁・発行日
vol.15, no.2, pp.118-102, 2020-03

本稿は、同志社大学文化情報学部が所蔵する江戸時代に制作された『百人一首かるた』のうち、歌意絵入りかるた四種について、札の影印を掲載するとともに、翻字と、古注釈を参看した歌意絵の図柄に関する比較考察を行うものである。今回は、『百人一首』一二番から一六番までの札を取り上げる。資料紹介
著者
福田 智子 松本 尋弥 小原 菜々子 関 あかり 薛 堰之 Tomoko Fukuda Hiroya Matsumoto Nanako Ohara Akari Seki Yanzhi Xue
出版者
同志社大学文化情報学会
雑誌
文化情報学 = Journal of culture and information science (ISSN:18808603)
巻号頁・発行日
vol.16, no.1, pp.130-120, 2021-03

『源氏絵師屏風言葉書』は、江戸時代中期写とされる巻子本である。『源氏物語』五十四帖の本文を、一帖につき一箇所ずつ抜き書きしたもので、これに対応する源氏絵を屏風に描く目的で作成されたものと推察される。本文は、青表紙本系統の肖柏本に近い本文をもつ帖が複数あるが、東屋巻は河内本系統の前田家本の影響も認められる。また、本書が示す源氏絵の図柄を推定すると、『源氏物語』承応三年版本の挿絵に包含される。資料紹介
著者
福田 智子 山本 愛奈 李 羽 耕三寺 華蓮 大久保 孝晃 徐 嘉楓 胡 淑雲 フクダ トモコ ヤマモト アイナ リー ユー コウサンジ カレン オオクボ タカアキ ジョ カフウ Fukuda Tomoko Yamamoto Aina Li Yu Kosanji Karen Okubo Takaaki Xu Jiafeng Hu Shuyun
出版者
同志社大学文化情報学会
雑誌
文化情報学 = Journal of culture and information science (ISSN:18808603)
巻号頁・発行日
vol.14, no.2, pp.38-28, 2019-03

本稿は、「同志社大学文化情報学部蔵『源氏絵所屏風言葉書』翻刻と考察(桐壺巻~野分巻)」に引き続き、当該書の御幸巻から幻巻の本文系統と、それが指し示す源氏絵の図柄を類型に照らして考察するものである。本文は、北村季吟『湖月抄』(延宝三年〈一六七五〉刊)と一致する帖もあるが、青表紙本系統の三條西家本との共通性が目立つ。また、本書が示す図柄を『源氏物語』承応三年(一六五四)版本の挿絵と比較すると、共通するものも多いが、幻巻では、紫上の死に関連した通常の類型的な場面を避けるといった図柄の選択が行われていると考えられる。資料紹介
著者
矢野 環
出版者
同志社大学
雑誌
文化情報学 (ISSN:18808603)
巻号頁・発行日
vol.2, no.1, pp.60-53, 2007-03

利休以前の、京の茶人による茶湯書。香道で著名な志野家の点前と、不住庵梅雪、進藤山城守の点前の相違などを記述する。戦前に名前は知られていたが、内容がこれまで不明であった。底本は「煎茶礼要集」(古田織部からの聞き書きを元に正保二年成立)とともに収められている。戦前に紹介された写本は、「山上宗二記」を伴っていた。底本もその形跡を留める。全体として織部の伝書であったかどうかは未詳だが、かつて紹介された写本の「宗二記」は、織部改修本であった。「志野殿被仰聞書」の本文は茶湯点前であり、特に最後に詳細な手続きを記載している。
著者
小野原 彩香 谷岡 健資 土山 玄 大森 崇 オノハラ アヤカ タニオカ ケンスケ ツチヤマ ゲン オオモリ タカシ Onohara Ayaka Tanioka Kensuke Tsuchiyama Gen Omori Takashi
出版者
同志社大学文化情報学会
雑誌
文化情報学 (ISSN:18808603)
巻号頁・発行日
vol.9, no.1, pp.1-11, 2013-03

研究論文本報告では、統計教育大学間連携ネットワーク連携校6校で行われている統計関連科目のシラバスを分析し、文化情報学部における統計教育の時間数の多さと内容の多様性が明らかとなった。また、文化情報学部にて開講されているデータサイエンス科目を受講する学生に対し、授業評価アンケートを行った結果、グループ活動の重要さと理系・文系出身者での授業に対する印象の違いが明らかとなり、今後の授業作りに示唆を与える結果となった。In this research, we analyzed syllabuses of subjects about statistics which had been taught in six universities which belong to the organization about statistics education. In result from analyses, it was revealed that Faculty of Culture and Information Science has most statistics classes and various contents in six universities. On the other hand, we surveyed assessments of data science's classes by their students, and we got suggestions about the direction of class through facts that is importance of group work and the difference of idea between the arts students and sciences students.
著者
福田 智子 児玉 駿介 加藤 みどり フクダ トモコ コダマ シュンスケ カトウ ミドリ Fukuda Tomoko Kodama Shunsuke Kato Midori
出版者
同志社大学文化情報学会
雑誌
文化情報学 (ISSN:18808603)
巻号頁・発行日
vol.9, no.2, pp.14-31, 2014-03

資料紹介同志社大学文化情報学部蔵無名歌集(仮称『いろは和歌集』)は、和歌を句頭の文字によって、いろは順に分類・配列した歌集である。本稿では、歌頭が「ち」「ぬ」「を(お)」「わ」「か」「よ」「た」「そ」の歌(「り」「る」の項目はない)、計220首(「ぬ」のみ10首、それ以外は各30首)について、『新編国歌大観』を対象に他出歌集を検した。その結果、『新古今集』『古今集』が圧倒的に多く、一方、『万葉集』は採歌対象から外れていることがわかった。また、他出歌集が唯一の場合として、『古今集』『新古今集』や『長秋詠草』『秋篠月清集』『拾玉集』『壬二集』『拾遺愚草』が挙げられる他、『源氏物語』にまとまった用例数が得られた。作者名には墨消が一箇所あり、誤りも存するが、『伊勢物語』の歌では、歌論書や古注釈に通じる作者推定が窺える。なお、出典未詳歌は15首存し、3首連続する箇所があるなど出現箇所に偏りが見られる。
著者
宮武 慶之 Yoshiyuki Miyatake
出版者
同志社大学文化情報学会
雑誌
文化情報学 = Journal of culture and information science (ISSN:18808603)
巻号頁・発行日
vol.17, no.1-2, pp.154-140, 2022-03-31

江戸の地廻り酒問屋である鴻池屋永岡家が所蔵した「五節句図」(大倉集古館蔵)には抱一書簡二通が付属し従来、宛名の鴻儀とは作画を依頼した永岡伊三郎とされてきた。しかしながら鴻池屋歴代の活動時期は明らかにされていない。そこで鴻池屋が江戸町会所御用達であった点に着目し、御用達に関する記録から鴻池屋歴代の活動時期を区分し抱一書簡を再検討することで当時の周縁を明確にする。
著者
清塚 信也 キヨズカ シンヤ Kiyozuka Shinya
出版者
同志社大学文化情報学会
雑誌
文化情報学 (ISSN:18808603)
巻号頁・発行日
vol.9, no.1, pp.55-61, 2013-03

講演記録偉大なる歴代の大作曲家が残した名曲たち。敷居が高いと思われがちのクラシック音楽も、作曲家の性格や体つき、そしてその暮らしぶりを知ることで、急に親しみが湧いてくる。隠れたエピソードには、笑いが満載!清塚流「楽しく学ぶクラシック音楽」!清塚信也:ピアニスト, 作曲家, 俳優
著者
山内 信幸 Nobuyuki Yamauchi
出版者
同志社大学文化情報学会
雑誌
文化情報学 = Journal of culture and information science (ISSN:18808603)
巻号頁・発行日
vol.7, no.2, pp.1-12, 2012-03-31

本稿では、「強意」という表現について、英語の強意副詞の分析から得られた知見によって、強意表現が「程度」から「強意」という連続体の中で段階性をもって具現化されるという前提で、日本語の強意副詞、とりわけ、「全然」の分析に応用し、その意味記述を試みた。まず、英語の強意副詞については、インフォーマントチェックによる検証を基に、強意副詞とされる増幅詞を分析の対象として、日本語の「全く」あるいは「非常に」には一律に対応するものではなく、強意の意味・機能にも程度差があることを確認した。また、コーパスによる研究によっても、この言語事実が裏打ちできることを指摘した。次に、英語の分析で得られた知見を日本語の分析の応用する試みとして、日本語の強意副詞と目される「全然」をとりあげて、その意味・機能を探った。まず、複数の国語辞典の記述を基に問題点を抽出し、従来から認められてきた「全然」+否定形については自明のこととして、本稿の分析対象からははずし、「全然」+肯定形について、時代の変遷とともに、その用法を検討した。『広辞苑』の語義記述を基にして、強意を表す「全く」と程度を表す「全く」および「非常に」に分類し、すべてが、程度から強意という連続した意味論上のスケール上に属しながら、その意味・機能が変化し、最終的には、新しい意味・機能が、欠落していた、あるいは、一時的に用いられていた意味・機能を補完するという主張を先行研究に触れつつ検討した。
著者
石岡 学 イシオカ マナブ Ishioka Manabu
出版者
同志社大学文化情報学会
雑誌
文化情報学 (ISSN:18808603)
巻号頁・発行日
vol.11, no.2, pp.84-93, 2016-03

研究ノート本研究では、1947~54年度に日本の大学入試において実施された進学適性検査に焦点を当て、検査の「練習効果」に関する言説を分析した。先行研究では、同検査は「努力主義」に背馳する性質ゆえに日本社会では受容されなかったと指摘しているが、このような捉え方では、当時の書籍・雑誌において多数みられた「進学適性検査受験対策」の存在を説明できない。本研究では、言説主体の立場性の違いを分析の軸とし、検査の「練習効果」がどのように認識されていたのかを明らかにした。
著者
小林 雄一郎 北尾 謙治
出版者
同志社大学
雑誌
文化情報学 (ISSN:18808603)
巻号頁・発行日
vol.5, no.1, pp.1-14, 2010-06

研究論文語彙と読みやすさは、英文における重要な難易度の指標である。非母語話者であれば、母語話者よりも使用できる語彙が少なく、複雑な文章を読むにも困難がともなう。そのような場合の解決策の一つがレベル別多読教材 (Graded Readers, GR) である。GRでは、複数の難易度レベルが設定されており、読者は自分の英語力に合った教材を選ぶことができる。しかしながら、日本の中学校・高等学校でそれらを補助教材として用いる場合、どの学年の学生にどのレベルが適しているかは必ずしも明確ではない。そこで、本研究の目的は、語彙と読みやすさの観点から、日本の中学校と高等学校の英語検定教科書とレベル別多読教材 (Graded Readers, GR) を計量的に比較するものである。その結果から、(1) 語彙の難易度に関して、教科書は同じレベルのGRよりも難しい、(2) 語彙のカバー率に関して、GRはかならずしも十分ではない、(3) 教科書とGRを識別する語の多くは固有名詞であり、逆に言えば、両者の語彙分布に大きな差は見られない、(4) 読みやすさに関して、GRはそれほど統制されている訳ではない、(5) 教科書で学んだ生徒達は、同じレベルのGRを十分に読める可能性があることなどを議論する。Non-native speakers of English have a much smaller vocabulary in English than native speakers do, and they also have difficulty of understanding complex sentences. For non-native speakers of English, readability and variety and levels of vocabulary are good indices for predicting difficulty levels of English passages. Therefore authorized English language textbooks in Japanese junior and senior high schools are controlled for vocabulary and readability. Graded readers, which are reading materials for non-native speakers of English from the beginners to the advanced learners, are also controlled with vocabulary and readability. This study measures readability and vocabulary levels of authorized English language textbooks and graded readers, level 1-6. From the results of their analyses, authors argue 1) English language textbooks are more difficult than the same level of graded readers. 2) In some cases, not enough of the vocabulary in graded readers is covered by the authorized textbooks. 3) Textbooks and graded readers share much of the same vocabulary. 4) Graded readers are well controlled for vocabulary but not for readability. 5) Though junior high students who have studied with English language textbooks may not be able to read the same level graded readers, high school students should be able to. These conclusions, based on a pilot study, are preliminary need further research.
著者
田口 哲也 村木 貴俊 タグチ テツヤ ムラキ タカトシ Taguchi Tetsuya Muraki Takatoshi
出版者
同志社大学文化情報学会
雑誌
文化情報学 = Journal of culture and information science (ISSN:18808603)
巻号頁・発行日
vol.6, no.1, pp.31-37, 2011-03-10

資料紹介 文化情報学部はこのたびカリフォルニア州立大学サンディエゴ校名誉教授の故マサオ・ミヨシ博士より教授がその生涯をかけて収集した貴重な蔵書の提供を受けた。文化情報学部では比較文化研究室を中心に蔵書を整理分類し、蔵書はその大部分が文献室に所蔵されることになった。本稿では、この蔵書が同志社大学に収蔵されることになるまでの経緯とミヨシ・マサオ氏の波乱万丈な生涯を略述し、さらには20世紀後半から停滞した旧来の批評や学問を徹底的に批判し、あらたな学問領域を創生しようとしたミヨシの思想の根幹を紹介した。次号においては蔵書の中味について具体的に解説していく予定である。 The Faculty of Culture and Information Science received a collection of books from the late Masao Miyoshi, Professor Emeritus of the University of California, San Diego. The collection mainly consists of theoretical and critical books that Miyoshi collected over his life time. The books were directly shipped to the Faculty and no one except his immediate family has handled them since his death as they were all stored in his study in Del Mar, California. The Research Lab of Comparative Cultural Studies was the main force in the examining, selecting, and sorting out of all the books in the Masao Miyoshi Bunko (Collection). The collection is of critical importance for the Faculty because Miyoshi reached such a high level of critical and theoretical consciousness that he was able to envision interdisciplinary scholarship in the true sense of the word. In this article we start with a short biography of Miyoshi and discuss what his aims were and what we can learn from him. In the follow-up article, we will give a more detailed account of the contents and significance of the Miyoshi Masao Bunko.
著者
福田 智子 青木 聡美 桐谷 早織 浅井 佐和子 穂満 建等
出版者
同志社大学
雑誌
文化情報学 (ISSN:18808603)
巻号頁・発行日
vol.7, no.2, pp.70-54, 2012-03

研究ノート『古今和歌六帖』は、約四千五百首の歌を、二十五項目、五百十七題に分類した類題和歌集である。収載歌には、『万葉集』『古今集』『後撰集』など、出典の明らかな歌もある一方、現在では出典未詳と言わざるを得ない歌もある。本稿では、菊・桔梗・竜胆・紫苑の題に配されている出典未詳歌、十一首について注釈を施す。
著者
鳩山 由紀夫 ハトヤマ ユキオ Hatoyama Yukio
出版者
同志社大学文化情報学会
雑誌
文化情報学 (ISSN:18808603)
巻号頁・発行日
vol.1, no.1, pp.37-45, 2006-03

講演自分の将来を考える上で、人生は一度しかないのだから、いろいろと試行錯誤をした上で自分の適性や将来の目標を見つけた方がよい。そのためには、どのような情報に基づいて、どのように将来の進むべき道を決定をしていけばよいのか、その最適な方法を考えることが必要である。これまでの学問経験や政治家としての人生経験に基づいて、科学的な意思決定の方法とは何か、数学という学問が我々の生活の中でどれだけ重要な役割を果たしているのかなど、意思決定に関する文化情報学的考察をおこなう。
著者
山田 哲也
出版者
同志社大学
雑誌
文化情報学 (ISSN:18808603)
巻号頁・発行日
vol.4, no.1, pp.82-66, 2009-03

資料紹介本書は、永禄から天正年間ころに成立した七種の茶の湯名物記や茶会記によって構成される、宗魯筆『仙茶集』(せんさのしふ 文禄二年成立)の末尾に収められた茶の湯名物記である。アジア・太平洋戦争前(以下、戦前とする)に刊行された『茶道(全集)』の巻の十二文献篇で当時の茶の湯研究者松山吟松庵によって公開されたが、ほとんど注目されなかった。しかし矢野環教授らの研究により本体の『仙茶集』の正体が明らかとなり、本書もにわかに注目され出した。それは『仙茶集』の冒頭部分が、室町時代の名物記の基準となる『清玩名物記』の項目を書写したものであることが判明したとである。本書は戦前の東洋美術品の著名なコレクターであった、阿部房次郎の旧蔵書であったことが、その蔵書印の存在からも明らかである。本書は写真帖が作成され、『茶道(全集)』巻十二の刊行前に数寄者益田鈍翁から、松山吟松庵に貸与されている。吟松庵はこの写真帖により『茶道(全集)』の稿を作成したようである。本書は堺を始めとする地方別名物記である。収められた情報は永禄から天正期のもので、登載された名物は422点を数える。本書は『清玩名物記』や『天正名物記』など前後して成立した名物記と比較・検討されることにより、よりその重要性は増すであろう。This book is Chanoyu-an art object book that Soro,s ediit Sensano-shu appendix.Sensano-shu is copy down Seigan-maibutuki.This fact is think highly of Karamono-oyosonokazu.This book is maiking a piece 422,and Chnoyu-dogu a possession Chnoyusha,s a list.