著者
中神 正康 高津 哲也 松田 泰平 高橋 豊美
出版者
公益社団法人日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.66, no.5, pp.818-824, 2000-09-15
被引用文献数
10 8

マコガレイ稚魚の主要餌生物の変化とハルパクチクス目の雄成体に偏った捕食を検討した。1996年5-7月, 1997年5月の岩部漁港ではハルパクチクス目のHarpacticus sp.が多く捕食されていた, 1997年5月の七重浜沖ではHalectinosoma sp.が主に捕食されていた。1996年8月以降体長30mmを超えると主要餌生物は, 小型底生甲殻類や多毛類に変化した。ハルパクチクス目の雄成体に偏った捕食は, サイズ選択ではなく繁殖期に雄の行動が活発化し, 捕食され易くなった結果と考えられた。