著者
林 勇朔 浜岡 秀勝
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集D3(土木計画学) (ISSN:21856540)
巻号頁・発行日
vol.71, no.5, pp.I_653-I_663, 2015 (Released:2015-12-21)
参考文献数
6
被引用文献数
1 2

単路部横断では,高齢者は横断時間が長いため,横断開始のタイミングを誤り,横断後半で車両との事故の危険性がある.そこで本研究では,安全島を用いた二段階横断が有効と考えている.安全島により,横断歩道を一度に横断せずにすみ,安全島で一時停止もできる.また,横断の前半部は右側,後半部は左側のみの確認で良いため,高齢者でも横断タイミングを誤らずに横断しやすくなる.以上より,二段階横断にすることで,歩行者の安全性が向上すると考えられる.仮説を検証するために,調査対象区間にてビデオを撮影し,歩行者,車両の到着時間を取得した.また,これらデータを用いてシミュレーションを行い,その場所に適した制御方法を明らかにした.シミュレーションの結果,5つの制御方法のうち,安全島の設置が有効であると明らかになった.