著者
浜岡 秀勝 石塚 沙矢香 阿久津 雅紀 清水 浩志郎
出版者
秋田大学
雑誌
秋田大学工学資源学部研究報告 (ISSN:13457241)
巻号頁・発行日
vol.24, pp.37-43, 2003-10-31

Aomori, Akita and Morioka City are the capital cities of each prefecture and have almost same population. However, the liveliness in the urban central district is not same among these cities because of the difference of the townscape. In this study, each townscape is divided into several elements to understand the relationship between the liveliness and townscape. It is found that two elements, such as "buildings" and "crowd", influence toward the liveliness from the result of comparison analysis. Analytic Hierarchy Process is selected to clarify the contribution of these elements toward the liveliness in each city. From the result of this analysis, it is shown that the share of "buildings" and "road structure" holds the majority in the liveliness.
著者
鈴木 理 浜岡 秀勝
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木計画学研究・論文集 (ISSN:09134034)
巻号頁・発行日
vol.24, pp.781-790, 2007

本研究では歩車分離式信号交差点において、車両信号と歩行者信号の現示のずれによる車両の危険行動と安全性を発進時における赤発進、通過時における青ブレーキ、停止時における通過/停止判断に着目し、それぞれの車両挙動を比較検討した。その結果、比較交差点すべてにおいて歩車分離式信号交差点の方で危険性の高い車両挙動が確認された。しかし、危険行動減少策として、発進時においては歩行者増加や交差点部の色の変更、通過時においては歩行者信号設置位置の変更、停止時においては黄色時間延長、などが考えられた。今後の課題として、歩行者信号無交差点との車両挙動を比較することが挙げられる。
著者
林 勇朔 浜岡 秀勝
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集D3(土木計画学) (ISSN:21856540)
巻号頁・発行日
vol.71, no.5, pp.I_653-I_663, 2015 (Released:2015-12-21)
参考文献数
6
被引用文献数
1 2

単路部横断では,高齢者は横断時間が長いため,横断開始のタイミングを誤り,横断後半で車両との事故の危険性がある.そこで本研究では,安全島を用いた二段階横断が有効と考えている.安全島により,横断歩道を一度に横断せずにすみ,安全島で一時停止もできる.また,横断の前半部は右側,後半部は左側のみの確認で良いため,高齢者でも横断タイミングを誤らずに横断しやすくなる.以上より,二段階横断にすることで,歩行者の安全性が向上すると考えられる.仮説を検証するために,調査対象区間にてビデオを撮影し,歩行者,車両の到着時間を取得した.また,これらデータを用いてシミュレーションを行い,その場所に適した制御方法を明らかにした.シミュレーションの結果,5つの制御方法のうち,安全島の設置が有効であると明らかになった.
著者
年縄 巧 浜岡 秀勝
出版者
明星大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
1999

交通量や走行速度,車種を簡便に測定するために,高感度の地震計を利用した計測システムの開発を試みた.道路脇2ヶ所に地震計を設置し,車両が通過する際に生じる地盤振動を計測した.また,ビデオ撮影によって車両の通過の有無や車種を記録した.いくつかの予備調査の結果,車両が時速20km程度以上で通過する場合には,地盤の上下動の応答変位波形に特徴的な波形が生じることがわかり,これにより車両が検知できること,またこの波を5〜15m程度離した2点において計測することにより車両の通行速度を計測することが可能であることがわかった.また,速度が増加するにつれ応答波形のパルス幅が短くなり,両者の値には高い相関があることから,一点で得られた尾応答波形のみからでも,走行速度が推定できることがわかった.車両が時速10km程度以下の低速の場合には,地盤の応答変位波形に特徴的な波形は見られないが,車線に高さ1cm程度のゴム製の段差を設置し,応答速度を計測した場合,車両が段差上を通過する際に顕著な速度応答が生じることがわかり,これによって車両の通過が検知できることがわかった.また,片側1車線の一般道路において,モデル道路と同様の計測を行い,車種の違いによる地盤振動の変化を検討した.小型車量通過による地盤振動と異なり,大型車両通過による地盤振動は複数のパルスから構成されており,地盤振動の形状の違いによって車種の判別が可能であることがわかった.この手法は,片側2車線道路の計測には不向きであることなどの欠点は残すものの,測定機器の運搬・設置が容易であるため,十分実用的な手法であることがわかった.
著者
根城 平 浜岡 秀勝
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集D3(土木計画学) (ISSN:21856540)
巻号頁・発行日
vol.70, no.5, pp.I_991-I_1001, 2014 (Released:2015-05-18)
参考文献数
5
被引用文献数
1

現在の道路利用において,長距離移動では高速道路,短距離移動では一般道路のように,距離に応じて選択されるべきであるが,必ずしも道路利用が階層と整合していない状況が見られる.したがって,本研究では将来の階層型ネットワークの構築を念頭におき,階層性がもたらす効果の定量化を目的とする.階層性の効果を把握するために,仮想ネットワークにて,幹線道路整備,高速道路整備,一般道路整備の3種類の整備を行う状況のもと,それぞれの効果を比較した.交通量,交通容量,車両の走行速度などの要素を用いて,最短時間経路による交通量を計算し,交通容量を上回る交通量を評価の基準とした.様々なネットワーク特性のもと,上記計算を行うことによって,道路の階層化がもたらすメリット,階層化が有効となるネットワーク特性を明らかにした.