著者
林 大一郎 大島 卓 鈴木 雅和 五十嵐 浩也
出版者
Japanese Society for the Science of Design
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集
巻号頁・発行日
pp.182, 2013 (Released:2013-06-20)

福島県鏡石町と須賀川市にまたがる、「岩瀬牧場」は、明治13年に設立された日本最初期の西欧式官営牧場であり、その後様々な変遷を経て規模は縮小されたものの、民営化され現在も経営が存続している。当牧場は文化財的価値を有する建築群や明治の牧場の原風景を残しているが、知名度は低く一般にその価値が認識されていない。著者らは建築・環境・プロダクト・情報デザインの観点から岩瀬牧場の価値を再評価し、地域振興に寄与する目的で研究を継続している。本論文では、岩瀬牧場に残されている農業機械群のうち、フォードソン社製造のF型トラクターに注目し、その現状調査と保全意義の考察を行った。