著者
林 里香
出版者
千葉大学教育学部授業実践開発研究室
雑誌
授業実践開発研究 (ISSN:18848818)
巻号頁・発行日
vol.1, pp.91-97, 2008-03

本稿は、日本語集中講義において行われた他者紹介の活動実践を振り返り、考察することを目的としている。近年、他者紹介の活動は、第二言語習得の現場だけではなく、コミュニケーションスキルの講習や大学の口頭表現演習などでもよく行われている。今回、筆者は韓国の大学で、日本語集中講義の第1時限目の授業として他者紹介の活動を行ったeこの活動を計画した経緯や授業実践を振り返り、他者紹介の活動が教室内でどのような意義をもつのかを検討し、考察を加えた。他者紹介の活動は、①学生間の助け合いが生まれる、②授業担当者が学生の日本語能力と学習への参加態度を把握することができる、③学生が情報収集・選択と発表の手順を理解することができる活動である。そしてこの活動は、それだけでなく、学生と教師がそれぞれ持っ「確信」(beliefs)(岡崎1999)の歩み寄りを促し、教室を「you世界」(佐伯1995)である学習共同体へ導く基礎作りができる活動であることが明らかになった。
著者
林 里香
出版者
千葉大学教育学部授業実践開発研究室
雑誌
授業実践開発研究 (ISSN:18848818)
巻号頁・発行日
vol.3, pp.53-61, 2010-03

本稿では、留学生が口頭表現クラスにおいて、聞き手としての役割に気づくことによって、話し手としてのスピーチ作成過程にどのような影響を与えるのかについて考察した。口頭表現クラスには、スピーチをするだけでなく、テーマを決める段階から原稿の作成、発音練習、原稿の暗記、発表の練習、自己評価、他者評価などさまざまな過程がある。留学生は日本語でスピーチを行うため、スピーチ発表当日まで自分の使う日本語の表現や発音を意識し、暗記したものが本番で上手くできるかどうかについて気にしている。そのため、自分のスピーチには関心が高いが、クラスメイトのスピーチに対する関心度には差があった。そのため、筆者は聞き手としての意識を高めるための授業を計画し、実践した。筆者は、留学生がクラスメイトのスピーチに対する評価コメントが書けない理由に自ら気づくための活動を行った。その結果、自分のスピーチをクラスメイトがどのように聞き、また、自分がクラスメイトのスピーチをどのように聞いているのかを気づかせることができた。また、この気づきはその後の「聞き手」としての態度の変化だけでなく、話し手としての彼らの態度の変化へつながり、結果として、スピーチ発表の場の変化へもつながったことを報告する。
著者
林 里香
出版者
千葉大学教育学部授業実践開発研究室
雑誌
授業実践開発研究 (ISSN:18848818)
巻号頁・発行日
vol.3, pp.53-61, 2010-03

本稿では、留学生が口頭表現クラスにおいて、聞き手としての役割に気づくことによって、話し手としてのスピーチ作成過程にどのような影響を与えるのかについて考察した。口頭表現クラスには、スピーチをするだけでなく、テーマを決める段階から原稿の作成、発音練習、原稿の暗記、発表の練習、自己評価、他者評価などさまざまな過程がある。留学生は日本語でスピーチを行うため、スピーチ発表当日まで自分の使う日本語の表現や発音を意識し、暗記したものが本番で上手くできるかどうかについて気にしている。そのため、自分のスピーチには関心が高いが、クラスメイトのスピーチに対する関心度には差があった。そのため、筆者は聞き手としての意識を高めるための授業を計画し、実践した。筆者は、留学生がクラスメイトのスピーチに対する評価コメントが書けない理由に自ら気づくための活動を行った。その結果、自分のスピーチをクラスメイトがどのように聞き、また、自分がクラスメイトのスピーチをどのように聞いているのかを気づかせることができた。また、この気づきはその後の「聞き手」としての態度の変化だけでなく、話し手としての彼らの態度の変化へつながり、結果として、スピーチ発表の場の変化へもつながったことを報告する。
著者
宇都宮 裕貴 高野 忠夫 八重樫 伸生 小林 里香 山崎 幸 高林 俊文
出版者
東北大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

子宮内膜癌細胞株を用いてERαが直接結合する新たな転写制御領域を同定しその機能解析を行うことにより、新たな分子機構の解明を試みた。始めに転写制御領域を同定するためにChIP クローニングを行い、47 の標的部位を得た。それらの中には、従来まで重要でないとされてきたイントロンも多数含まれていた。そして、ERα転写コアクチベーターであるGRIP1 に着目しその機能を検討したところ、子宮内膜癌細胞株においてGRIP1はアポトーシスを抑制することにより生存細胞数を増加させる可能性が示唆された。