著者
柴田 健司 石田 道彦 堀 浩明
出版者
一般社団法人 廃棄物資源循環学会
雑誌
廃棄物学会研究発表会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.17, pp.313, 2006

廃棄物最終処分場の新設に対して、改正共同命令に示された構造基準を上回る多層遮水工や漏水検知システムが採用されている処分場が多く見受けられる。著者らは、クラッシャランや砕石砂を母材としたベントナイト混合土層の基本物性、力学特性を室内試験により評価し、土質遮水層上にアスファルトコンクリート層で遮水シートを挟み込んだ遮水工を敷設する多層遮水工を提案した。本構造にすれば、遮水シート下に強度の大きいアスファルトコンクリート遮水層と層厚の厚い土質遮水層を敷設することで、外力に対する抵抗性を高めることができる。さらにアスファルト系遮水シートを採用すると、アスコン遮水層と全ての遮水層を密着させることができ、遮水材料が損傷したときの汚水拡散リスクを低減し、遮水シート上に敷設したアスファルトコンクリートにより遮水シートも強固に保護することができる。
著者
山城 公人 大川 浩志 小竹 茂夫 柴田 健司
出版者
一般社団法人 廃棄物資源循環学会
雑誌
廃棄物資源循環学会研究発表会講演集
巻号頁・発行日
vol.27, 2016

近年、石材等の採石場の跡地に管理型廃棄物最終処分場を計画する事例が増えている。採石場跡地に最終処分場を建設する利点として、河川水等の表流水の流入が少ない点や沈下や崩壊の恐れが少ない点が挙げられる。一方、採石場跡地に処分場を建設する難しさも存在する。<br> 管理型最終処分場では、一般に遮水シートを用いた表面遮水工が必要であることから、遮水シートの基盤はシートの破損を防止するための平滑性が求められる。特に、斜面部は底盤部と異なり覆土による基盤の平滑化が困難であるため施工上の工夫が求められる。<br> 安価で施工性のよい硬岩斜面の平滑化工法の開発や積極的な採用は、採石場跡地に代表される岩盤での最終処分場建設促進に有効であると考える。<br> 本報告では、花崗岩の切土斜面と現地発生土を用いた盛土斜面の両方が存在する管理型産業廃棄物最終処分場の建設工事において、経済的で短工期を目的とした施工事例を紹介する<br>