著者
大野 明美 永野 勝稔 山方 純子 野口 昌代 柴田 綾子 菊池 春人 村田 満
出版者
一般社団法人 日本臨床衛生検査技師会
雑誌
医学検査 (ISSN:09158669)
巻号頁・発行日
vol.64, no.5, pp.534-540, 2015

ジアゾカップリング法を用いたビリルビン尿試験紙検査は,しばしば偽陽性を示すため,ビリルビン真陽性かどうかの確認試験が必要である。尿ビリルビンの測定法として,酸化法を測定原理とするRosin法,Harrison法,Watson-Howkinson法があるが,我々はこれらの方法とHarrison法,Watson-Howkinson法をアレンジした方法について確認検査としてどれが最も適切かの検討を行った。その結果,Watson-Howkinson法をアレンジした方法(W法-C)を選定した。W法-Cは吸収パッドの保存が簡単,操作も簡便で短時間に少量検体でも測定可能であった。W法-Cについて使用する吸収パッド,最低検体量,検出限界,イクトテストとの一致率を検討した。その結果,吸収パッドはワンショットドライが尿3滴で判定しやすい発色が得られ,適当と考えられた。イクトテストとの一致率は92.6%と良好であった。W法-Cはコスト面でも安価であり,日常検査における尿ビリルビン確認試験として十分使用可能であると考えられた。
著者
大野 明美 永野 勝稔 山方 純子 野口 昌代 柴田 綾子 菊池 春人 村田 満
出版者
一般社団法人 日本臨床衛生検査技師会
雑誌
医学検査 (ISSN:09158669)
巻号頁・発行日
vol.64, no.5, pp.534-540, 2015-09-25 (Released:2015-11-10)
参考文献数
5

ジアゾカップリング法を用いたビリルビン尿試験紙検査は,しばしば偽陽性を示すため,ビリルビン真陽性かどうかの確認試験が必要である。尿ビリルビンの測定法として,酸化法を測定原理とするRosin法,Harrison法,Watson-Howkinson法があるが,我々はこれらの方法とHarrison法,Watson-Howkinson法をアレンジした方法について確認検査としてどれが最も適切かの検討を行った。その結果,Watson-Howkinson法をアレンジした方法(W法-C)を選定した。W法-Cは吸収パッドの保存が簡単,操作も簡便で短時間に少量検体でも測定可能であった。W法-Cについて使用する吸収パッド,最低検体量,検出限界,イクトテストとの一致率を検討した。その結果,吸収パッドはワンショットドライが尿3滴で判定しやすい発色が得られ,適当と考えられた。イクトテストとの一致率は92.6%と良好であった。W法-Cはコスト面でも安価であり,日常検査における尿ビリルビン確認試験として十分使用可能であると考えられた。