- 著者
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山本 徳栄
近 真理奈
伊佐 拓也
根岸 努
森 芳紀
前野 直弘
小山 雅也
森嶋 康之
- 出版者
- 一般社団法人 日本臨床衛生検査技師会
- 雑誌
- 医学検査 (ISSN:09158669)
- 巻号頁・発行日
- vol.66, no.5, pp.493-499, 2017-09-25 (Released:2017-09-30)
- 参考文献数
- 17
2008年1月から2016年11月の期間中,埼玉県動物指導センターに収容されたイヌとネコから直腸便を採取し,腸管寄生虫類の検索を行った。イヌは1,290頭中296頭(23.0%)が寄生虫類陽性で,検出種とその陽性率はイヌ鞭虫(15.0%),イヌ鉤虫(6.4%),イヌ回虫(2.1%),イヌ小回虫(0.2%),マンソン裂頭条虫(2.0%),瓜実条虫(0.2%),日本海裂頭条虫(0.1%),縮小条虫(0.1%),Isospora ohioensis(1.3%),ランブル鞭毛虫(0.5%),Cryptosporidium canis(0.5%),腸トリコモナス(0.2%)およびIsospora canis(0.1%)であった。ネコは422頭中216頭(51.2%)が寄生虫類陽性で,検出種とその陽性率はネコ鉤虫(25.1%),ネコ回虫(17.8%),毛細線虫類(1.7%),マンソン裂頭条虫(18.2%),瓜実条虫(1.9%),テニア科条虫(0.5%),壺形吸虫(6.9%),Isospora felis(5.2%),Isospora rivolta(1.4%),Cryptosporidium felis(0.7%)およびToxoplasma gondii(0.2%)であった。また,2000年4月から2015年10月の期間中,同施設に収容されたネコから採血し,T. gondiiに対する血清抗体価を測定した。ネコにおけるトキソプラズマ血清抗体は,1,435頭中75頭(5.2%)が陽性であった。