著者
栗原 哲彦 吉田 拓矢 榎本 太一 甲賀 覚
出版者
一般社団法人 セメント協会
雑誌
セメント・コンクリート論文集 (ISSN:09163182)
巻号頁・発行日
vol.73, no.1, pp.340-347, 2020-03-31 (Released:2020-03-31)
参考文献数
11

化学目粗し法により打ち継いだ付着部は母材で破壊が生じるほどの付着強度を発揮し、NEXCO「構造物施工管理要領」の規定値1.5N/mm2を上回ることが分かった。また、母材が普通コンクリートであれば、ブラスト処理面より化学的目粗した粗面のせん断強度の方が大きくなった。これより従来工法であるブラスト処理と同程度の付着特性を発揮することが分かった。付着面の付着強度ならびにせん断強度と表面粗さとの関係については、RzJISとともにSpcも評価指標に加えて用いる方がより的確な評価が可能になることが分かった。
著者
栗原 哲彦
出版者
東京都市大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2013-04-01

ギ酸水溶液(濃度15、20%)及び塩酸水溶液(濃度10%)を用いてコンクリートを14日間溶解させた結果、JIS規格のH相当の再生粗骨材を、L相当の再生細骨材を回収することができた。溶解開始3日まででかなりの溶解が進み、その後は徐々に溶解が進行することが分かった。また、ギ酸と塩酸の混合溶液を用いた場合、再生粗骨材では溶解3日で絶乾密度2.57g/cm3、吸水率2.16%となり、JIS規格のH相当品を得ることができた。再生細骨材の場合も溶解3日で絶乾密度2.52g/cm3、吸水率3.10%が得られ、H相当品となった。以上より、短期間でコンクリートをリサイクルするシステムを構築できる可能性を得た。