- 著者
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羽原 俊祐
小山田 哲也
我満 俊文
中村 大樹
- 出版者
- 一般社団法人 セメント協会
- 雑誌
- セメント・コンクリート論文集 (ISSN:09163182)
- 巻号頁・発行日
- vol.69, no.1, pp.433-439, 2016-03-31 (Released:2016-03-31)
- 参考文献数
- 7
- 被引用文献数
-
3
NaCl等の凍結防止剤の使用に伴いコンクリートのスケーリング劣化が激しくなっており、この現象をソルトスケーリングという。ここではスケーリング劣化現象を解明するため、ASTM C 672法と整合性がある本研究室で開発した小片試験方法を使用し、ソルトスケーリングに及ぼす冷却最低温度(0~-40℃)及び凍結防止剤の濃度の影響(0.01-10%)を把握した。さらにモルタルの配合の影響を把握するため、砂セメント比(S/C=0-3)及び水セメント比(W/C=0.25-0.7)をかえてソルトスケーリングを評価した。ソルトスケーリングは真水では起こらず、幅広い凍結防止剤の濃度(0.1-10%)で生じる。凍結する最低温度の影響は少なく、-7℃以下の温度で生じる。砂セメント比は著しく小さい場合、水セメント比も0.35以下で抑制効果があるが、それ以上では水セメント比の影響は少なく、砂セメント比が1以下の範囲では抑制されるが、それ以上では影響は少ない。