著者
栗山 洋子 渡邉 聡子 忠井 俊明 福居 顯二 白畠 庸 今西 二郎
出版者
日本補完代替医療学会
雑誌
日本補完代替医療学会誌 (ISSN:13487922)
巻号頁・発行日
vol.2, no.1, pp.59-65, 2005
被引用文献数
2

目 的:マッサージの免疫学的,心理学的及び血清脂質に及ぼす影響を検討する.<br> デザイン:32 名に対する被検者内比較試験<br> 場 所:京都府立盲学校及び京都府立医科大学<br> 方 法:18 歳から 56 歳までの 32 人の成人(男性 10 人,女性 22 人)に 25 分間の全身のマッサージをおこない,白血球数,白血球分類,血清脂質,唾液分泌型 IgA,STAI 不安尺度 (State-Trait Anxiety Inventory) などにつき検討した.<br> 結 果:心理学的指標;状態不安,特性不安,ともに有意に減少した.血清脂質;統計学的に有意な血液希釈が認められ,血清 T-CHO HDL-c,LDL-c ともに有意減少した (p<0.001).免疫学的指標;統計学的に有意な好中球の減少 (p<0.05) と CD16 陽性細胞の減少 (p<0.01) が認められた.<br> 結 論:以上により,マッサージ療法は不安を軽減し,免疫力および血清脂質濃度に影響を与えることが示唆された.<br>
著者
今西 二郎 渡邊 聡子 栗山 洋子 細野 八郎 田中 邦雄 矢野 忠 細川 豊史
出版者
社団法人日本東洋医学会
雑誌
日本東洋醫學雜誌 (ISSN:02874857)
巻号頁・発行日
vol.53, no.6, pp.669-674, 2002-11-20
参考文献数
4
被引用文献数
9 8

医学生の講義前後における東洋医学に関する意識を検討するため,京都府立医科大学の学生に自己記入式アンケートを配布した.医師に漢方を処方してもらったことのある学生は,18%,薬局で買った漢方薬をのんだことがあるのは53%,鍼灸治療を受けたことがあるのは,わずか13%であった。84%の学生が漢方医学に関心をもっており,漢方医学は勉強する価値があると思っている学生は82%,現代医療において漢方は必要であると考えている学生は76%,また将来漢方を自分の診療に取り入れようと思っている学生は54%であった.これらの数値は,講義後,それぞれ92%,85%,87%,62%に増加していた.