著者
根城 平 浜岡 秀勝
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集D3(土木計画学) (ISSN:21856540)
巻号頁・発行日
vol.70, no.5, pp.I_991-I_1001, 2014 (Released:2015-05-18)
参考文献数
5
被引用文献数
1

現在の道路利用において,長距離移動では高速道路,短距離移動では一般道路のように,距離に応じて選択されるべきであるが,必ずしも道路利用が階層と整合していない状況が見られる.したがって,本研究では将来の階層型ネットワークの構築を念頭におき,階層性がもたらす効果の定量化を目的とする.階層性の効果を把握するために,仮想ネットワークにて,幹線道路整備,高速道路整備,一般道路整備の3種類の整備を行う状況のもと,それぞれの効果を比較した.交通量,交通容量,車両の走行速度などの要素を用いて,最短時間経路による交通量を計算し,交通容量を上回る交通量を評価の基準とした.様々なネットワーク特性のもと,上記計算を行うことによって,道路の階層化がもたらすメリット,階層化が有効となるネットワーク特性を明らかにした.