著者
根本 久 桐谷 圭治 小野 久和
出版者
日本応用動物昆虫学会
雑誌
日本応用動物昆虫学会誌 (ISSN:00214914)
巻号頁・発行日
vol.28, no.3, pp.150-155, 1984-08-25 (Released:2009-02-12)
参考文献数
23
被引用文献数
12 9

(1)幼虫を0, 10, 50, 100, 500, 1,000, 5,000,および10,000ppmの8段階濃度のメソミル溶液に浸漬処理したところ,10および100ppm区でそれぞれ1.3倍および1.5倍と無処理区よりも有意に産卵数が増加した。(2) 蛹を0, 10, 50, 100および500ppmの5通りのメソミル溶液に虫体浸漬した。供試蛹はすべて5.5∼6.5mgのものに限った。その結果,無処理と比較して産卵数および受精率の増加,さらに,成虫生存期間の短縮などが認められた。1日当り1雌当りの産卵数および受精卵数は増加した。こうしたことから内的自然増加率(r)や1か月後の期間増殖率(λ)の値は大きくなり,たとえば10ppmでは無処理と比較して,それぞれ1.13倍および2.03倍となった。