- 著者
-
根本 亙
- 出版者
- 東北医科薬科大学
- 雑誌
- 若手研究
- 巻号頁・発行日
- 2019-04-01
アンジオテンシン (Ang) 系は、脊髄内において痛みの伝達物質あるいは調節因子として機能している。本研究は、Ang系内において抑制的な役割を担う酵素であるアンジオテンシン変換酵素2 (ACE2) の脊髄疼痛伝達機構における役割を明らかにし、さらにACE2活性薬であるジミナゼン (DIZE) の神経障害性疼痛における有効性を検証することを目的としている。神経障害性疼痛の病態機序は多岐に渡ることから十分な鎮痛効果を得るために、従来の治療薬とは異なる作用機序を持つ薬の開発が望まれている。その点、DIZEは、Ang系を抑制することで既存薬とは違った作用機序から鎮痛効果を示すことが期待される。