著者
高橋 功 根村 和宏 佐々木 泉
出版者
日本化粧品技術者会
雑誌
日本化粧品技術者会誌 (ISSN:03875253)
巻号頁・発行日
vol.52, no.1, pp.24-30, 2018-03-20 (Released:2018-03-20)
参考文献数
4

本研究では,肌質を問わず安全,簡便に使用できる無機紫外線散乱剤と,無機紫外線散乱剤を分散させる分散剤に着目してスクリーニングを行い,耐水性に優れ,かつ,一般的に入手可能な洗浄剤で容易に落とせるサンスクリーン製剤の開発を行った。無機紫外線散乱剤(IUVSAs)としてハイドロゲンジメチコン処理(IUVSAs-HD)品,およびステアロイルグルタミン酸2Na処理(IUVSAs-DSG)品と,それらの分散剤として種々の分散剤を組合せた単純処方分散体とW/Oサンスクリーン製剤を得た。得られた試料について,ブラックライト存在下,種々の洗浄剤とバイオプレートを用いて,洗浄性評価を行った。その結果,IUVSAs-HDはいずれの分散剤との組合せでも,洗浄剤の種類を問わず良好な洗浄性は得られなかった。一方,IUVSAs-DSGと特定の分散剤との組合せで,かつ,ラウリン酸カリウムを洗浄剤として用いた場合に,良好な洗浄性が得られた。