著者
桑原 明栄子 牧野 光則
出版者
芸術科学会
雑誌
芸術科学会論文誌 (ISSN:13472267)
巻号頁・発行日
vol.4, no.4, pp.108-119, 2005 (Released:2008-07-30)
参考文献数
8

年々増加するディジタルデータの理解と把握を深める手段として,コンピュータグラフィックスによる情報可視化技術は重要性を増している.著者らは階層構造データを対象として,各要素がもつ属性により表示形態や配置順序を決定する3次元一括可視化手法・システムを研究している.これまでに情報をアイコンで表し,入れ子形式で,円領域内に配置する手法「円形都市」を提案している.この手法は,属性の表現,ならびに,属性を利用した順序の入れ替えに対し,ユーザの理解を妨げずに表現できる.また,データの構造だけでなく,同時に表現可能な属性量が多い.一方で,平面上に全データを一面展開するため,提示情報の視認性が一部十分ではなく改善の必要がある.本稿では,これを拡張し,情報を螺旋状に配置し,枠で表現していた同一グループを台座で表し,アイコンサイズの高さを統一することで,各アイコン,台座の遮蔽を軽減する.そのことにより,仮想3次元空間のより有効な利用とユーザのより容易な理解をはかる.さらに,階層構造に限らず,属性情報を持つ要素で構成されているデータにも適用し,システムの汎用性を向上する.
著者
桑原 明栄子
出版者
The Visualization Society of Japan
雑誌
可視化情報学会誌 (ISSN:09164731)
巻号頁・発行日
vol.36, no.140, pp.29-32, 2016 (Released:2017-01-01)
参考文献数
9

オノマトペとは,様々な事象やモノに印象を付加する言葉であり,擬音語と擬声語を統括した言葉である.日本語は他言語に比べ,オノマトペの数が多く,使用頻度が高いとされている.本研究では,一般的に使用される日本語のオノマトペの印象を体系化し,それらが持つイメージを模様として可視化した.可視化した模様を評価し,活用することで可視化したイメージによって共通認識をどのように持つか,コミュニケーションを図るかなどをこれまでに調査,考察した結果を報告する.日本語オノマトペの印象を可視化してその印象について調査し,体感型システムとして実装した.そのことにより,新しい表現方法を提案し,日本語によるコミュニケーションの発展の一助になると考えられる.
著者
野村浩毅 桑原明栄子 佐々木和郎
雑誌
第74回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2012, no.1, pp.385-386, 2012-03-06

遊戯療法の一つである箱庭療法は、人間の深層心理を探るために重要な両方であるが、一般に行うためには機材を買い揃えるコストがかかってしまうため、容易に行うことが難しい。本研究では粒子ベースの箱庭療法シミュレーションによって、コンピュータ上で容易に箱庭療法を体験できることを目標とする。