著者
神田 和幸
出版者
The Visualization Society of Japan
雑誌
可視化情報学会誌. Suppl. (ISSN:09164731)
巻号頁・発行日
vol.24, no.1, pp.277-278, 2004-07-01
被引用文献数
1

Sign languages are visual language and their grammatical phenomena are often represented in space. The prosodic elements in sign languages named Non-Manual Signals such as facial expressions, postures or other body movements behave as those prosodies in vocal languages. The learners of sign language in general believe that a hand-shape takes the most important role in sign language. This paper proves it is not true and that NMS is a crucial element of communication in sign language. In our experiment, a hand-shape is fixed as a fist, so called 'Doraemon hand'. It is observed that signing by a fist hand shape is still communicable, and in stead other elements are replaced or emphasized.
著者
永井 洋 黒野 泰隆
出版者
The Visualization Society of Japan
雑誌
可視化情報学会誌 (ISSN:09164731)
巻号頁・発行日
vol.32, no.125, pp.14-19, 2012 (Released:2013-07-04)
参考文献数
11
被引用文献数
1

電波干渉計は、複数の開口アンテナで取得された電波をコヒーレントに干渉させることで、高い分解能を発揮する観測装置である。 1940年ごろから観測実験が始まり、その後1960年に入り、電波干渉計を使った開口合成技術によって、天体の画像を実際に取得することが実現された。現在、世界中の天文学者が夢を見た究極の電波干渉計「ALMA」が南米アンデスに建設されていて、 2011年から部分運用を開始している。これにより、天文学の新たなブレークスルーがもたらされると、多くの天文学者が期待を寄せている。本論文では、電波干渉計の開口合成による像合成技術の原理について紹介するとともに、特にALMAで用いられるこれまでの電波干渉計観測での弱点を克服するだめの新しい広領域の天体画像合成技術について紹介をする。
著者
井上 大介
出版者
The Visualization Society of Japan
雑誌
可視化情報学会誌 (ISSN:09164731)
巻号頁・発行日
vol.36, no.141, pp.27-31, 2016 (Released:2017-04-01)
参考文献数
3

インターネットの進歩と発展とともに,インターネットを経由したサイバー攻撃も日々大規模化と高度化を続けており,重大な社会問題となっている.情報通信研究機構(NICT)では,それらのサイバー攻撃を観測し,分析するための複合的なシステムとして,インシデント分析センタNICTERの開発を行ってきた.本稿では,サイバー攻撃対策を目的としたサイバーセキュリティ分野の可視化技術について,NICTERとそのスピンオフ技術を中心に紹介する.
著者
中 尚義 五十里 啓司 成澤 海舟 橋本 巨
出版者
The Visualization Society of Japan
雑誌
可視化情報学会論文集 (ISSN:13465260)
巻号頁・発行日
vol.36, no.12, pp.71-81, 2016 (Released:2016-12-31)
参考文献数
22

トンボは飛翔のための空気力を得るために三次元的な流れを生成している.しかしながら,トンボの自由飛翔時の三次元流れは実験的には未だ明らかでない.本研究では実験的に三次元流れを明らかとするため,断層撮影を用いた可視化実験およびPIV解析を行った.断層撮影では測定の再現性が重要となることから,可視化実験にはトンボの羽ばたき運動を模擬した羽ばたきシミュレータを使用した.流れの可視化は前方および側面方向の2方向から行った.その結果,直線飛翔時のトンボは翅の中央部において後方に向かって強い流れを生成していることが確認された.また,翅の基部方向に向かって流れが引き寄せられていることが明らかとなった.これは後方に向かう強い流れによって横方向から流れが引っ張られていると考えられる.このことから,直線飛翔時のトンボは翼幅方向の余分な流れを作らず,後方への強い流れのみを生成しているといえる.
著者
砂田 茂
出版者
The Visualization Society of Japan
雑誌
可視化情報学会誌 (ISSN:09164731)
巻号頁・発行日
vol.30, no.119, pp.4, 2010 (Released:2012-04-14)
参考文献数
50

ホバリング等、低速飛行時における昆虫の大きな空気力発生を説明するため多くの研究が行われ、昆虫の飛行は流体力学の1つのトピックスになった。大きな空気力発生は剥離渦によることが理解され、そのメカニズムは定性的には理解できたと言える。翼の変形や胴体の運動の空気力への影響を考慮し、空気力の大きさを精度良く見積もることが現在の課題であり、数値計算力学が強力なツールとなっている。昆虫の飛行の魅力は大きな空気力だけでなく、高い安定性、機動性にもある。飛行の安定性、機動性を明らかにする研究が最近、始まり、これからの成果が期待される。小型航空機の開発や、大気条件から低レイノルズ数で飛行することになる火星航空機の開発が行われている。これらの飛行性能と昆虫の飛行性能を比較すること、航空機開発の立場から昆虫の飛行を見直すことで、昆虫の飛行の素晴らしさが新たに明らかになるであろう。
著者
本田 逸郎 河南 治 川島 陽介
出版者
The Visualization Society of Japan
雑誌
可視化情報学会誌 (ISSN:09164731)
巻号頁・発行日
vol.30, no.119, pp.22, 2010 (Released:2012-04-14)
参考文献数
24

鰺型推進と呼ばれる尾ひれ運動による水中推進機構は高速遊泳が可能であるため,次世代の水中推進システムや水中探査ロボットへの応用が期待されている.しかし,彼らの高速遊泳能力や旋回性能は,現在の機械技術ではまねの出来ない非常に高効率な機構を有している.現在のところ,実際の魚と同様の速度や旋回性能を得られていないのが実情である.このような推進機構を調査するために実験的に研究されている例があるが,生物相手であるために再現性の良いデーターを得ることが非常に難しく,推進原理は判明しているにもかかわらず,高速遊泳の謎は解明されていない.本稿では,尾ひれの推進機構を解明するために数値シミュレーションを用いることで,振動する尾ひれの後流の可視化を行い,その推進速度や推進効率,旋回性能をについての調査結果を紹介したものである.
著者
伊勢田 知子 松前 祐司 岩崎 晴美 斎藤 兆古 堀井 清之
出版者
The Visualization Society of Japan
雑誌
可視化情報学会誌 (ISSN:09164731)
巻号頁・発行日
vol.20, no.1, pp.291-294, 2000

The colors on picture books by Dick Bruna have been analyzed by using computer.<BR>Fundamental colors including red, blue and green specified by Bruna himself are revealed to be not pure fundamental colors. These picture books have taken reposeful colors that mixed one fundamental color to another fundamental one. The thread of narrative is made a development along the changes of these reposeful colors that increases the charm of picture books by Bruna.
著者
藤枝 郭俊 高橋 〓 藤田 敏美 岩崎 昭人 奥山 政広
出版者
The Visualization Society of Japan
雑誌
可視化情報学会誌 (ISSN:09164731)
巻号頁・発行日
vol.10, no.2, pp.197-200, 1990

Aircraft adopting USB(Upper Surface Blowing) concept as a powered lift system achieves powered lift augumentation by deflecting the engine exhaust flow over the wing and the extended USB flap by Coanda principles. To obtain higher powered lift, optimal engine exhaust nozzles design and engine allocation which enhance effectively exhaust flow turning performance are important factors.<BR>This report describes the exhaust flow characteristicsin the case of varying space between two engines installated on the semi-span USB powered lift model. Measurements of Exhaust flows behind two engines were made by a traversing wake rake with 5-holes pitot tube in NAL 2m×2m Gust Wind Tunnel.
著者
山口 道照 速水 洋
出版者
The Visualization Society of Japan
雑誌
可視化情報学会誌 (ISSN:09164731)
巻号頁・発行日
vol.10, no.1, pp.143-146, 1990

Fluid flow in the rotor of a Francis-type pump-turbine was visualized using a water-table model by means of a tracer method and was pictured using a video camera rotating with the rotor. The moving flow pattern was compared with the predicted stream lines based on a potential flow analysis as well as conventional stills. It is demonstrated that a video movie technique is useful to visualize an unsteady flow and a slow motion with a reverse flow especially in a rotating impeller.
著者
高瀬 和之 小瀬 裕男 久米 悦雄 秋本 肇
出版者
The Visualization Society of Japan
雑誌
可視化情報学会誌 (ISSN:09164731)
巻号頁・発行日
vol.20, no.1, pp.113-114, 2000

Numerical analyses on thermal-hydraulic characteristics in fusion reactors at accident events such as ICE (Ingress-of-Coolant Event) and LOVA (Loss-of-Vacuum Event) were carried out due to make sure adequacy of the safety design in ITER (International Thermonuclear Experimental Reactor) and the results were visualized numerically to enhance the understanding of physical phenomena during ICE and LOVA events. Relation between pressure rise and void fraction in ITER at the ICE event was obtained with a TRAC code. Air-ingress behavior into water was also clarified quantitatively with a CIP code. Furthermore, exchange flow and dust mobilization behavior through breaches on the fusion reactor during the LOVA event were analyzed based on equations of compressible fluid and dust momentum. It was found from the results of present numerical visualization that a suppression tank system which will be used in ITER is very effective and the ITER pressure suppression system during ICE and LOVA events is adequate.
著者
伊藤 貴之 大島 宏之 岡本 孝司
出版者
The Visualization Society of Japan
雑誌
可視化情報学会誌 (ISSN:09164731)
巻号頁・発行日
vol.31, no.122, pp.104-109, 2011 (Released:2013-02-23)
参考文献数
5

本稿では,原子力プラントの計測情報とシミュレーション結果に対して,階層型データおよび時系列データの可視化手法を適用したシステムを紹介する.本システムでは,数百,数千個の物理量が時系列データとして与えられることを仮定する.本システムでは,まずこれらの物理量を位置や単位系に基づいて階層的に分類し,「平安京ビュー」という階層型データ可視化手法を用いて可視化する.それと同時に,本システムでは「今昔物語」という時系列データ可視化手法を用いて,物理量の時系列変化も可視化する.本稿では,本システムによる可視化の例,およびユーザテスト結果を示し,本システムの有効性について議論する.
著者
植木 祥高
出版者
The Visualization Society of Japan
雑誌
可視化情報学会誌 (ISSN:09164731)
巻号頁・発行日
vol.36, no.142, pp.16-20, 2016 (Released:2017-07-01)
参考文献数
25

UVP計測法が様々な液体金属流れに適用されている.本稿においては核融合炉にて伝熱媒体として使用が検討されている液体金属リチウム鉛に着目し,リチウム鉛流れのUVP計測に関する現時点までに行ってきた一連の研究を概括するとともに今後の展望について紹介する.
著者
田坂 裕司 白鳥 貴久 芳田 泰基 村井 祐一
出版者
The Visualization Society of Japan
雑誌
可視化情報学会誌 (ISSN:09164731)
巻号頁・発行日
vol.36, no.142, pp.7-11, 2016 (Released:2017-07-01)
参考文献数
12

不透明液体の時空間流動情報の取得が可能な超音波流速分布計(UVP)を用いたレオメトリの紹介を行った.速度場には応力,歪み,歪み速度の関係を表すレオロジー物性が反映されるため,シンプルな流れの体系において流れ場計測を行い,それを解析することでレオロジー物性を取得することが可能である.この解説記事では,流れの体系として振動回転を付与された円筒容器内流れを採用し,これを用いて分散気泡液体の実効粘度評価と,チキソトロピー性流体の一種であるモンモリロナイト懸濁液の時間依存して変化するレオロジーの評価を紹介した.それらに加えて,レオロジーモデルを使用しないレオロジー物性の評価法として新しく導入した概念である,flow surfaceについて解説した.
著者
佐藤 暁子
出版者
The Visualization Society of Japan
雑誌
可視化情報学会誌 (ISSN:09164731)
巻号頁・発行日
vol.36, no.143, pp.25-29, 2016 (Released:2017-10-01)

現在,様々な科学分野で研究がなされているが,どのような科学研究もさらなる発展を図るためには,多くの人に周知してもらい,理解を得ることが重要である.しかし,一般の人にとって,科学研究は難しく,内容を理解することが困難なことが多い.そこで科学研究の結果を,可視化した画像で伝えることは,分かり易く有用であると考える.現に私は,科学研究室の一員となって,科学を可視化する仕事に携わり,科学分野の可視化の重要性を実証しようとしている.ただ,学問として科学を学んできたわけではなく,芸術を学び,デザイナーとして培ってきた経験をベースに物事を可視化している.本稿では,元々科学の知識を持っていない科学の素人が,科学研究者とどのようなコミュニケーションを取って科学を可視化しているか,その過程と事例を具体的に示す.また,芸術の立場から考察した科学分野での芸術の役割やその可能性についても述べる.
著者
山本 悟 申 炳録
出版者
The Visualization Society of Japan
雑誌
可視化情報学会誌 (ISSN:09164731)
巻号頁・発行日
vol.22, no.1, pp.447-450, 2002

Condensation observed in a three-dimensional large-scale vortex is numerically investigated using a computational code developed by the authors. Fundamental equations contain conservation laws of mixed gas, water vapor, water liquid, and the number density of nucleus, momentum equations, and the energy equation. Classical condensation theory is used for modeling homogeneous nucleation and nonequilibrium condensation. Heterogeneous nucleation is approximately modeled by assuming a constant radius and the constant number density of nucleus. Three-dimensional flows over single- and double-delta wings in atmospheric flow conditions are calculated and how onset of condensation occurs in the streamwise vortex is parametrically predicted.
著者
井波 真弓 齋藤 兆古 堀井 清之
出版者
The Visualization Society of Japan
雑誌
可視化情報学会誌 (ISSN:09164731)
巻号頁・発行日
vol.27, no.1, pp.229-230, 2007

Three elements "Will", "Fact" and "Judgment" in speech of the Japan-U.S. leaders were examined by the discrete wavelets multi-resolution analysis. As a result, it has been clarified that both curves of "Will" shows the similar tendency and these of "Judgment" shows the different tendency. In Policy Speech, Prime Minister Shinzo Abe tends to show his leadership as a new leader by expressing his "Will" and "Judgment". On the other hand, in State of the Union Address, President George Walker Bush emphasizes his agreements of legitimacy and demands an agreement of the present policy by quoting "Fact" repeatedly as the president accomplishing on second term.