著者
桑原 直己
出版者
筑波大学哲学・思想学系
雑誌
哲学・思想論集 (ISSN:02867648)
巻号頁・発行日
no.30, pp.174-159, 2004

【1】 はじめに 『神学大全 Summa Theologiae, 以下S.T.』の第II部は、一般にトマス・アクィナスの「倫理学」を構成する部分として理解されている。その第II部の序文において、トマスはまず「人間は神にかたどって ad imaginem Dei(=神のごとくに)つくられたとあるが、 ...
著者
桑原 直己
出版者
筑波大学
雑誌
倫理学 (ISSN:02890666)
巻号頁・発行日
vol.18, pp.1-14, 2001-12

一般に、「正義」をめぐっては、アリストテレスに代表されるように人間の外的行為の対他的秩序として捉える考え方と、プラトンに代表されるように人間の魂の内的秩序として捉える考え方があるように思われる。 ...