著者
桑山 正成 家田 祥子
出版者
JAPANESE SOCIETY OF OVA RESEARCH
雑誌
Journal of Mammalian Ova Research (ISSN:13417738)
巻号頁・発行日
vol.22, no.2, pp.71-75, 2005 (Released:2005-06-04)
参考文献数
8
被引用文献数
1

胚・卵子などの凍結試料を含んだガラス化液量の最小化により,冷却,加温速度を加速し,保存後,細胞の生存性損耗がほとんどない極めて効果的なガラス化保存法,超急速冷却Vitrification法が開発されている.同手法は高価な凍結機材を必要とせず,プロトコールが簡易,短時間であるだけでなく,これまで凍結保存が困難であった未受精卵においても,凍結-融解後にほぼ100%の高い生存率が得られるようになった.最近,クライオトップやクライオトップアニマルといった超急速冷却Vitrification法のための専用ガラス化容器が市販され,生殖医療や畜産研究の場においても,未受精卵の凍結保存が身近なものとなった.
著者
家田 祥子 桑山 正成
出版者
JAPANESE SOCIETY OF OVA RESEARCH
雑誌
Journal of Mammalian Ova Research (ISSN:13417738)
巻号頁・発行日
vol.21, no.4, pp.220-224, 2004 (Released:2004-12-25)
参考文献数
6

ヒトIVF周期において,高妊娠率を維持し,かつ多胎を防止する有効な治療法として,胚盤胞移植が普及しつつある.当院においても,IVF周期の約70%に適応され,成果を挙げている.物理現象および衛生管理の徹底した培養室内において,マルチガスインキュベーターにより市販のヒト胚連続培養用培地を用いることにより,安定して胚盤胞へ発生させることが可能となった.