著者
梅垣 真祐 桜井 渉
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. OPE, 光エレクトロニクス
巻号頁・発行日
vol.97, no.312, pp.7-12, 1997-10-14

1次の電気光学効果(EO効果)を用いた導波路光変調素子用材料として, 加工性に優れた電場配向ポリマーの研究が盛んに進められている。一方, 有機結晶を用いた研究は放擲された感さえある。我々は, 大きなEO係数を有しているにもかかわらず, 微細加工に難のある有機結晶を利用する方法として, 電場誘起チャネル導波路によるEO光変調素子を検討している。本稿では, 目的の素子形態を用いて有機結晶MNAのEO係数およびその波長分散を測定した結果とチャネル型EO素子設計の指針について報告する。
著者
箱崎 博士 正野 篤士 梅垣 真祐
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. OME, 有機エレクトロニクス
巻号頁・発行日
vol.97, no.311, pp.1-5, 1997-10-14

有機結晶は成長・加工技術が困難なため、非線形光学の分野では電場配向ポリマーに比べてあまり研究が進んでいない。本研究の目的は、有機結晶コア・ファイバーを用いたEO光変調デバイスを提案し、その効果を確かめることである。コア材料としてDMNP(3, 5-ジメチル-1-(4-ニトロフェニル)ピラゾール)を用いた。この材料を Bridgman-Stockbarger法により中空ガラスファイバー内に結晶成長させ、単結晶コア・ファイバーを作製した。交流電圧印加により被変調光(632.8nm)に対するEO効果を確認した。最大のポッケルス係数成分r23の値を測定したところ19pm/Vとなり、理論値とほぼ一致した。今後の課題として、クラッド研磨による半波長電圧の低減を検討している.