著者
藤沢 法義 梅村 匡史 曽我 聰起
出版者
札幌国際大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2006

本研究の目的は、授業映像の簡便な撮影・編集・配信用システムを安価に構築することである。平成18年度は、(1)授業映像撮影方法への影響要素による授業分類法の検討整理、(2)ワイヤレスマイクを利用した授業映像撮影法の有効性の検証、(3)編集作業無しでビデオカメラ2台撮影映像のPinP合成を可能にするSMILジェネレータの改良を実施した。ただし、授業中に教室内を広範囲に移動する教員をカメラマン無しで撮影する方法など、適用可能な授業形態範囲を拡大する課題を残した。平成19年度は、先ず授業担当教員一人で撮影できる授業形態範囲拡大のために市販の自動追尾撮影用機材能力を評価した。その結果、超音波送信器の方向にパン動作する自動追尾回転台の性能に良好な結果を得た。ただし、被写体である教員の動作によってはパン動作が不適切になるため授業中の教員が適宜自身の動作で対応する必要があることも判明した。次に、安価、簡便に授業映像を編集してインターネット配信する手段、方法について検討を加えた。Podcastを利用したビデオ配信環境が整備され盛んに利用されている現状とモバイル機器を学習機材として利用できる可能性を重視し、授業映像をPodcast配信する手段、方法などの実証試験を実施した。その成果として、省力化可能なビデオカメラ映像ファイル保存形式やファイルコンバータ、映像編集ソフト、Podcast配信支援ソフトなどの組合せを提示した。近年、OCWやiTunes Uなどで授業映像を組織的に公開している大学が増加している。公開の有無に関係なく、特別な組織や設備が無くても教員が手軽に自身の授業映像を学習支援やFDなどに活用できる手段のひとつを本研究が提供できた。
著者
越塚 宗孝 森 雅人 梅村 匡史
出版者
札幌国際大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
1999

本研究は、パーソナルツーリズムにおける、地域社会と観光の調和ある観光開発に重点を置き、北海道内外の地域社会を事例として研究を進めた。その中で、次の(1)〜(3)のような提言を行った。(1)観光者、観光事業、観光地は「IT化」「環境との調和」「地域文化理解」といった現代社会のうねりを受け止め、新たな観光の姿を提示することが必要であること。(2)持続的観光政策に基づく、観光地づくりの新たな枠組みとプログラムが必要であること。(3)提供した情報によって誘導した観光者への対応は、リアル企業が質を強調して行われる必要があること。さらに、産業クラスター研究会東オホーツクの方々とのコラボレーションによって、「農林漁業者関連施設の観光面における現状及び課題に関する調査」「東オホーツク地域への市場の期待と要望に関する調査」を実施し、以下のような広域連携による自律型経済圏形成推進に関わる課題を析出した。(1)広域連携による持続的アクションプログラムの推進。(2)オンライン・オフラインによる市場とのコンタクト(3)東オホーツク地域における観光対象の質的向上。以上の調査結果と課題を踏まえ、農業や漁業と観光との関わりを基盤とする自律型経済圏形成に向けた実験プロジェクトの検討を行った。