著者
梶原 志保子 徳永 隆治 松本 隆
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. A, 基礎・境界 (ISSN:09135707)
巻号頁・発行日
vol.77, no.3, pp.408-419, 1994-03-25
被引用文献数
4

本論文は,「いかにして時系列データのみから未知力学系の分岐係数を推定し,その分岐図を再構成するか」というカオス的力学系のための新しい逆問題を設定し,非線形短期予測手法およびKarhunen-Loeve変換に基づく一つの解法を提案する.本手法は,推定対象となる力学係の情報は系数を含めすべて未知と仮定する.また,その有効性および可能性は2係数エノン写像族および3係数ロジスティック・ディレイドロジスティック写像族への適用結果で示される.最後に,この逆問題を基礎にしたいくつかのカオス応用を議論する.
著者
梶原 志保子 中出 麻紀子 服部 知彦
出版者
看護理工学会
雑誌
看護理工学会誌 (ISSN:21884323)
巻号頁・発行日
vol.7, pp.107-115, 2020 (Released:2020-07-01)
参考文献数
8

眼の調節意思に従い輻輳と調節を一致させることが可能な遠近両用眼鏡の開発を目的とした.想定は70 歳とし,累進レンズを輻輳に従って水平方向に累進させることで,本開発眼鏡を設計した.本設計に従い光学部材を配置しステレオ画像を撮影し定性評価した.結果,本開発眼鏡は,従来の遠近両用眼鏡にくらべ,より自然な観察が可能であり,画像歪みが軽減された.定量評価としてレンズ累進率対両眼瞳孔間距離表を作成した.両眼瞳孔間距離55×10 -3,58×10 -3,61×10 -3,64×10 -3,67×10 -3,70×10 -3(m)の場合のレンズ累進性換算表が作成でき,定量的に本開発眼鏡の実現可能性が示唆された.さらに,眼鏡の装着再現性を評価した.結果,眼鏡装着位置の変位は0.113×10 -3(m)であり,眼鏡の装着再現性の本開発眼鏡への影響は,想定年齢70歳との誤差が約3.4 歳であった.