著者
佐々木 千尋 大島 千佳 梶原 薪 中山 功一
雑誌
研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI) (ISSN:21888760)
巻号頁・発行日
vol.2020-HCI-187, no.29, pp.1-8, 2020-03-09

集団での議論による意思決定を円滑かつ適切に行うための有効な手段としてファシリテータの活用がある.本研究ではファシリテータ機能の一部分の再現を目的として “Discussion Board System” を開発し,議論参加者の意思をリアルタイムで把握し円滑にサポートすることを試みた.議論全体の進捗と参加者の個別意識による行動を比較し,最終合意への影響を観察した結果,これまで暗黙の了解のうちに隠れていた沈黙する否定者の意思をくみ取れる可能性が見られた.意思決定に多様な価値観と背景を取り入れる必要が高まる中で,人ではなくシステムがサポートすることの意義を検証した.
著者
木下 拓也 梶原 薪 中山 功一
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第34回全国大会(2020)
巻号頁・発行日
pp.4D3GS1202, 2020 (Released:2020-06-19)

佐賀県では,大雨による土砂災害や洪水などの災害が多い.国土交通省国土地理院は,洪水や土砂災害,津波などの災害リスク情報を地図に重ねて表示させた「重ねるハザードマップ」を公開している.「重ねるハザードマップ」は,地図上にどの地域がどれだけ浸水するかを色分けしたものである.しかし,使用者が住んでいる地域が実際にどれだけ浸水するかを体感的に理解するには情報が少ない.そこで本研究では,AR(拡張現実)を用いて,使用者の地域がどれだけ浸水するかを体感的に認識することができるシステムを提案する.また,災害時にAR使用中の画像をサーバーに送信することにより,システム提供側はその画像を防災対策等に使うことができる.