著者
森 星豪 岩井 彌 篠田 博之 古来 隆雄
出版者
一般社団法人 照明学会
雑誌
照明学会 全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.39, pp.35, 2006

オフィス照明において、作業者の集中力を高めかつ省エネ化が期待できる照明方法にタスク&アンビエント(以下、T&A)照明がある。省エネに貢献するT&A照明の普及には省エネだけではなく快適性との両立が必要であり、そのためには明るさ感の低下を必要最小限に抑える技術の開発が不可欠となる。昨年度は明るさ感の低下を抑えるために、輝き感の感じられる発光部(スパークル照明)と壁面輝度を確保する照明機器の試作機を開発し、オフィス空間を想定した小規模な実験室に設置して視環境評価実験および作業性評価実験を実施した。今年度はタスク照明とスパークル照明の他に壁面照明に関してもLEDを用いた試作器を開発し、昨年度の約5倍の広さの実験室に設置して、実オフィスに近い環境にて評価実験を実施した。その結果、スパークル照明有・壁面照明上下方向のLED利用T&A照明は全般照明以上の視環境を実現でき、両者の作業性に差異は見られないことが分かった。
著者
森 星豪 岩井 彌 篠田 博之 森村 潔 芝池 正子
出版者
一般社団法人 照明学会
雑誌
照明学会 全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.38, pp.57, 2005

オフィス照明において作業者の集中力を高めかつ省エネルキ゛ー化が期待できる照明方法にタスク&アンヒ゛エント(以下、T&A)照明があるが、単に周辺のアンヒ゛エント照明の照度を下げただけでは室内の印象が暗く陰鬱に感じられ、明るさ感が低下するという問題があった。省エネルキ゛ーに貢献するT&A照明の普及には省エネルキ゛ーだけではなく快適性との両立が必要であり、そのためには明るさ感の低下を必要最小限に抑える技術の開発が不可欠となる。本稿では本照明方法を実現する照明機器の試作機を開発し、オフィス空間を想定した実験室に設置し(スハ゜ークル照明とタスク照明に関してはLEDを使用)、視環境評価実験を実施した。<BR>実験結果よりLED利用T&A照明にて従来アンヒ゛エント照明と同等レヘ゛ルの視環境を実現できることが分かったが、今回の実験条件では両者の総消費電力がほぼ同等であった。しかし、今回用いたLEDの発光効率は約30lm/Wであり、発光効率が4倍になると20%の消費電力を削減できることより、今回開発したT&A照明は近い将来(2011年にLEDの発光効率が120lm/Wになると予測)、省エネルキ゛ーと快適性との両立が図れる照明方法として期待することができる。今後はよりサイス゛の大きなオフィス空間にてさらなる実用化検討を行う。