著者
森 臨太郎
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
情報管理 (ISSN:00217298)
巻号頁・発行日
vol.60, no.12, pp.855-864, 2018-03-01 (Released:2018-03-01)
参考文献数
4

1992年に設立され,系統的レビューの手法を確立したコクランは,現在130か国・地域を超える3万7,000人の人々が協力して,手軽に無料で入手できる信頼性の高い医療情報を提供している。設立当初から,研究や診療の意思決定に医療消費者(患者)の参加を真摯に取り組んできた。医療消費者はコクランの系統的レビューの査読を行い,設定したゴールが適切か,コクランのメッセージがわかりやすいかなどに重点をおいてチェックする。完成したコクランレビューには抄録のほか一般語訳が必ず付けられ,いくつかの国・地域では,研究教育機関だけではなく,市民に広く公開されている。研究や診療政策現場における医療消費者参加の現況を踏まえ,今後,医療消費者が「どのように参加するか」が重要になると考えられる。
著者
森 臨太郎
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
情報管理 (ISSN:00217298)
巻号頁・発行日
vol.60, no.12, pp.855-864, 2018

<p>1992年に設立され,系統的レビューの手法を確立したコクランは,現在130か国・地域を超える3万7,000人の人々が協力して,手軽に無料で入手できる信頼性の高い医療情報を提供している。設立当初から,研究や診療の意思決定に医療消費者(患者)の参加を真摯に取り組んできた。医療消費者はコクランの系統的レビューの査読を行い,設定したゴールが適切か,コクランのメッセージがわかりやすいかなどに重点をおいてチェックする。完成したコクランレビューには抄録のほか一般語訳が必ず付けられ,いくつかの国・地域では,研究教育機関だけではなく,市民に広く公開されている。研究や診療政策現場における医療消費者参加の現況を踏まえ,今後,医療消費者が「どのように参加するか」が重要になると考えられる。</p>
著者
森 臨太郎
出版者
東京女子医科大学学会
雑誌
東京女子医科大学雑誌 (ISSN:00409022)
巻号頁・発行日
vol.88, no.Extra1, pp.E10-E15, 2018-01-31 (Released:2018-02-28)
参考文献数
6

It has been 15 years since clinical practice guidelines were introduced and implemented in Japan, and the quality of the guidelines has dramatically improved. Clinical practice guidelines, health technology assessments, and systematic reviews share common methodologies, and combinations of these programs have flourished and/or been explored in many organizations and countries such as the National Institute of Clinical and Care Excellence (United Kingdom). In this review, the relationship among the three programs in Japan was explored. Systematic reviews are an essential methodology for both clinical practice guidelines and health technology assessment. Promoting the collaborative use of the three programs in Japan should be encouraged, and the minimum requirements for a "systematic review" should be determined. The role of clinical practice guidelines in the national health policy should also be determined to check whether Japanese clinical practice guidelines should be assessed against the advancing guideline development, reporting and evaluation in health care (AGREE) II and whether they should incorporate economic analyses.
著者
森 臨太郎 森 享子
出版者
医学書院
雑誌
助産雑誌 (ISSN:13478168)
巻号頁・発行日
vol.70, no.8, pp.666-671, 2016-08-25

今回のテーマ インターネットには子育てに関する情報が氾濫している。そのなかで,駆け出しのお母さんがどの情報が適切なのか見極めることは,至難の業である。情報があるからこそ不安が募り,選択肢が多いからこそ迷いも増えてしまう。新しい命を迎え,母親として,家族として一歩を踏み出すこの時期は,親子関係を築くうえでもとても大切であるからこそ,何を基準に考えていけばよいのか,道しるべがほしい。今回は,赤ちゃんが生まれてからの親子関係や子育て支援に関して取り上げてみる。