著者
日下部 伸 森尾 敏
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集 = Proceedings of JSCE (ISSN:02897806)
巻号頁・発行日
vol.517, pp.149-158, 1995-06-21
参考文献数
8
被引用文献数
1

粒子表面のぎざの有無が異なる典型的な2種類の砂を使用し, オンライン実験手法により地震応答液状化抵抗について検討した. ぎざの有る砂はぎざの無い砂に比べ, 地震応答液状化抵抗が強い. ぎざの無い砂は有効応力が半減するのが早く, ぎざの有る砂は有効応力が半減後もねばりを発揮する. ぎざの有無によるミクロ・ダイレタンシー特性は, 液状化抵抗を支配する重要な要因の一つであることを示した.
著者
日下部 伸 森尾 敏 兵動 正幸 村田 秀一
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集 (ISSN:02897806)
巻号頁・発行日
vol.1996, no.541, pp.223-232, 1996

本研究では先ず, 既存の基準化された比較的簡単な二つの試験法 (ふるい分析と最小密度試験) を組合わせた簡便な方法で砂粒子表面形状を定量的に評価する方法を提案した. 次いで, 粒子表面のぎざの程度が異なる典型的な3種類の砂を対象に, 単調載荷とひずみ振幅漸増方式の繰返し非排水ねじり単純せん断実験を実施し, 変相線と破壊線の相違を調べた. その結果, 砂粒子表面形状の相違は, 変相線の差異として現れ, これが液状化に対するねばりに関係すること, 及び提案した正規化最大間隙比による定量化法は, ぎざの程度により異なる繰返し載荷時の変相線の応力比や変相時に動員される摩擦角を評価する指標として有用であることが明らかになった.