- 著者
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島尻 史子
岡本 健
西村 あをい
今度 さやか
澤井 香子
斉藤 伊都子
森川 美樹
寒竹 正人
田中 裕
- 出版者
- 一般社団法人 日本臨床救急医学会
- 雑誌
- 日本臨床救急医学会雑誌 (ISSN:13450581)
- 巻号頁・発行日
- vol.16, no.6, pp.802-809, 2013-12-31 (Released:2014-01-15)
- 参考文献数
- 10
近年,救急外来トリアージへの関心が急激に高まっているが,その実態は明らかではない。今回,救急外来トリアージの現状と,トリアージの質向上のための課題を明らかにする目的で,全国の救急医療440 施設にアンケート調査を行った。有効回答158 施設(36%)中,トリアージ実施施設は79 施設あった。ガイドライン使用施設は52 施設(66%)だったが,標準ガイドラインの使用は17 施設(21%)のみだった。トリアージナースの選定要件や養成体制は施設間で差がみられた。事後評価システムをもつ施設は30 施設(39%)だったが,その半数で定期的な事後評価や明確な評価判定基準がなかった。本調査結果の分析により,救急外来トリアージの質を向上するためには,トリアージ方法の標準化の推進,トリアージ施行者の能力の担保および事後検証によるフィードバック体制の確立が今後の課題であると示唆された。