著者
森本 瑛士 赤星 健太郎 結城 勲 河内 健 谷口 守
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集D3(土木計画学) (ISSN:21856540)
巻号頁・発行日
vol.73, no.5, pp.I_345-I_354, 2017 (Released:2017-12-27)
参考文献数
40
被引用文献数
10

現在日本において人口減少社会に対応した「コンパクト+ネットワーク」を実現するための都市計画が進んでいる.また地方分権の進展とともに市町村単位の都市計画が進められているが,その計画は広域的な視点から見たときの整合性(広域的整合性)を確保できているか疑問が残る.本研究は市町村における都市計画が広域的整合性を確保できているのか把握することを目的とする.具体的な方法として,市町村MPで記載されている将来都市構造図に着目し,県域レベルの市町村MP連結図を作成することで都市計画の広域的整合性を把握した.作成した連結図から,市町村の「コンパクト+ネットワーク」を実現するための都市計画は広域的整合性を確保できておらず,各市町村MPが断片化していることを明らかにし,各市町村で都市計画を一致させる必要性を示唆した.
著者
相馬 佑成 森本 瑛士 谷口 守
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集D3(土木計画学) (ISSN:21856540)
巻号頁・発行日
vol.76, no.5, pp.I_945-I_955, 2021 (Released:2021-04-20)
参考文献数
22
被引用文献数
1

近年,患者の通院に対する負担軽減を目的に,先進技術やMaaSの考えを取り入れた医療MaaS等の新たな医療サービスとして,コネクティッド・メディスンの導入検討がなされている.さらに,昨今の新型コロナウイルス感染症の影響により診療形態の変革が予想される.本研究では,コネクティッド・メディスンに対する利用意向を医療サービスに関わる複数指標を用いた都市類型化や独自のアンケート調査から得た通院行動・意識,コロナ禍の影響の観点から考察した.結果として,コネクティッド・メディスンに対する利用意向については,医療サービスに基づく都市類型の違いより,通院行動・意識やコロナ禍の影響の方が顕著であることが示された.コネクティッド・メディスンの導入に際し,通院頻度や交通手段に基づく検討の重要性が示唆されたといえる.