著者
難波 美和子 森本 素世子 小松 久恵
出版者
熊本県立大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2017-04-01

2018年度の実績を踏まえ、引き続き、インドの英語文学の状況の調査を行った。加えて、2019年度にはインドの英語教育の実情の把握と研究交流を行った。研究交流として、本年度はデリー大学よりMunish Tamang教授を招聘した。Tamang教授をメイン・スピーカーとして2019年10月に熊本県立大学で開催された日本英文学会九州支部大会において、シンポジウム“English Literature Education in India, Past and Present, With Reference to the Japanese Experience”を開催した。シンポジウムでは斎藤一氏(筑波大学准教授)から日本の英文学教育における政治性、青木敬子氏(明治大学講師)からイギリスにおける英文学教育の生成について紹介があり、英文学教育の多層性が明示された。その後、Tamang教授と熊本県立大学、京都府立大学、淑徳大学の各機関で研究交流を行った。そのほか、横浜市大倉記念館で公開講演会を行い、市民向けにインドの英語文学と教育への理解を図った。今後はTamang教授とともにインドと日本の英語文学教育について研究交流を継続する予定である。2月と3月には研究協力者がインドに渡航し、情報収集と研究交流を行ったが、3月に予定していた本年度の研究を総括する研究会は、COVID-19感染防止のため、中止となり中断している。