著者
植田 泰士 神谷 年洋 楠本 真二 井上 克郎
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-I, 情報・システム, I-情報処理 (ISSN:09151915)
巻号頁・発行日
vol.86, no.12, pp.863-871, 2003-12-01
被引用文献数
14 20

ソフトウェアの保守作業を難しくしている要因の一つとしてコードクローンがある.コードクローンとは,ソースコード中の同一,または類似した部分を指す.あるコード片にバグが含まれていた場合には,そのコード片のコードクローンすべてについて修正の是非を検討する必要がある.しかし,大規模なソフトウェアの場合,それらすべての箇所を手作業で発見し,修正の是非を検討することは非常に困難である.本研究では,コードクローン検出ツールCCFinderの検出結果を利用したコードクローン分析環境Geminiの構築を行う.本システムは,開発保守におけるコードクローンの利用を支援するため,コードクローンの位置情報の視覚化,コードクローンに関するメトリックス値の算出,及び対応したソースコードを参照する機能を備える.本システムを実際のプログラムに適用することで,特徴的なコードクローンなどを抽出できることを確認した.
著者
植田 泰士 片平 真史 鈴木 新一
雑誌
研究報告コンピュータビジョンとイメージメディア(CVIM) (ISSN:21888701)
巻号頁・発行日
vol.2016-CVIM-202, no.4, pp.1-6, 2016-05-05

人工衛星や探査機などの宇宙機システムは多くが非修理系であることから一発勝負の中での高い信頼性確保が必要となる.その信頼性を確保するための方策の一つとして,クリティカルな異常が発生した場合には自律的に故障を検知し,故障を分離し,正常状態へ回復させる耐故障設計が多くの宇宙機システムには導入されている.これまでそのような宇宙機システムの機能の実現,あるいは宇宙機システムの開発プロセスにおいて,コンピュータビジョン技術が直接的に活用される局面は少ないが,本稿では,コンピュータビジョン研究者による今後の宇宙機システムへのコンピュータビジョン技術応用検討の一助となることを期待し,陸域観測技術衛星 2 号 (ALOS-2) を主な題材として耐故障設計の考え方などを紹介する.