著者
橋谷 英子 瀬田 充子 楊 思好 毛 久燕 林 小旻
出版者
新潟大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

中国浙江省舟山では一人遣い指人形芝居『月唐演義』を3日、以前と合わせて約20日分、全編のほぼ半分を録画し、また『粉粧楼』「胡奎売人頭」の段も2日で上演してもらい録画した。一方、伴奏もすべて一人で行う、より古い形式で上演される温州地区蒼南県の一人遣い指人形で、『粉粧楼』を4日20時間、『月唐演義』「李白出考」を2日10時間、泰順県でも『月唐演義』を1日上演してもらい、録画した。これらの録画記録を比較検討した結果、伴奏が別に加わる舟山では、人形は動きが細やかで上演の重要要素であるが、蒼南や泰順では棒に挿した人形を並べるだけの場面も多く、人形は補助で語りが主で、講史との関係がよりはっきりと窺えた。