著者
楳田 洋太郎 田久 修
出版者
東京理科大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010

本研究では、直交変調構成の包絡線パルス幅変調(EPWM)スイッチング動作型送信機について、実験的に初めて電力増幅器を用いた変調精度評価を行った。また、直交変調型EPWM送信機の実質的な電力効率の指標として、復調後信号点における振幅の大きさを表す実効復調電力効率を提案した。さらに、周波数可変で、電力損失、変調精度劣化を抑えつつ、量子化雑音による帯域外輻射を低減するため、180°ハイブリッド電力合成を用いた電力増幅器挿入型トランスバーサルフィルタを提案した
著者
鈴木 麻由美 田久 修 楳田 洋太郎
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. RCS, 無線通信システム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.109, no.105, pp.55-60, 2009-06-18

近年,ワイヤレス通信において,さらなる高速大容量無線通信システムの検討が進められている.複数の中継局を用いて,空間ダイバーシチを獲得する協力通信では,各中継局が,送信局(Source)から情報を受信後,復調・再変調し,受信局(Destination)へと送信する.このような再生中継では,復調時に生じたビット誤りがDestinationに伝播することを避けるために,中継を中止する.しかし,中継が中止されると,送信信号数が減少するため,ダイバーシチ利得が低下するだけでなく,送信電力が低下する.そのため,Destinationにおける受信SNRは低下し,所要品質を達成できなくなる.本稿では,中継中止によって引き起こされた電力損を補償する方法を提案する.提案法は,他の中継局の中継中止を検波し,中継中止に伴う電力損を他の中継局が送信電力制御にすることで補償する.計算機シミュレーションにより,提案法の有効性を示す.