著者
皐月 玲子 寺師 浩人 橋川 和信 榊原 俊介 江尻 浩隆
出版者
神戸大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2009

銀粒子や銀イオンは細菌の増殖を抑制する、または殺菌効果がある事は古くから知られていた。近年では銀イオンを添加した外用薬や創傷被覆材が開発され、注目を集めているが、銀イオンが持つ細胞毒性により創傷治癒の阻害を示唆する報告もある。一方で本邦では細胞増殖因子(bFGF)を有効成分とする製剤も開発された。bFGF製剤と銀イオン製剤とを組み合わせた場合のこれらの相互作用についての知見は皆無である。われわれは塩化銀溶液およびbFGFを単独または併せて添加し、ヒト線維芽細胞を培養した。その結果、(1)低濃度での銀イオンは細胞増殖に影響を及ぼさないが、高濃度では細胞毒性を有する。(2) bFGFの付加は銀イオンによる細胞毒性を緩和する可能性がある。(3)銀イオンはbFGFになんらかの作用をするが、これらの相乗効果により細胞毒性は高められる。ことが示唆された。
著者
榊原 俊介 寺師 浩人
出版者
公益財団法人 日本心臓財団
雑誌
心臓 (ISSN:05864488)
巻号頁・発行日
vol.45, no.1, pp.6-10, 2013-01-15 (Released:2014-09-12)
参考文献数
17