- 著者
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樋口 勇夫
- 出版者
- 名古屋学院大学総合研究所
- 雑誌
- 名古屋学院大学論集 言語・文化篇 = THE NAGOYA GAKUIN DAIGAKU RONSHU; Journal of Nagoya Gakuin University; LANGUAGE and CULTURE (ISSN:1344364X)
- 巻号頁・発行日
- vol.31, no.1, pp.1-69, 2019-10-31
幾つかのJ-POP広東語カバー曲では,オリジナル曲の楽音の高さを,ある特定の音符だけ個別に変えてあり,それはその音符に対応する歌詞の漢字の声調と関係がありそうである。 拙稿「(1)~(5)」(2010~2014)にて,1984年から2010年のJ-POP広東語カバー曲,計50曲を例にその様相を探り,拙稿「まとめ(その1)・(その2)」(2015a・2015b)にて50曲のまとめを行なった。拙稿「(6)」(2016)にて,オリジナル曲の楽音の高さを,広東語カバー曲では下降する2楽音に変えてあり,且つ,その歌詞の漢字声調が「第1声(陰平)」の場合について,同一歌手が歌っている共通語カバー曲と比較することにより,広東語カバー曲特有の様相を探った。その後,引き続き拙稿「(7)」(2018)にて,新たに10曲,これまでに計60曲を分析した。 本稿では,1977年から2007年までのJ-POP広東語カバー曲10曲を例に,引き続きその様相を探る。