著者
樋口 晶彦
出版者
Japanese Society for Engineering Education
雑誌
工学教育 (ISSN:13412167)
巻号頁・発行日
vol.44, no.6, pp.16-20, 1996-11-30 (Released:2009-04-10)
参考文献数
10

本研究は,科学技術英語における受動態に焦点を当てて,どのような談話環境において受動態が能動態より好まれるのか,又,能動態が受動態よりも好まれるのかを考察した。Brogan(1973),Tarone et. al(1981),Turk and Kirkman(1989)等の先行研究を基にして,本研究は,科学技術英語において安易に受動態の頻繁な使用を受け入れるのではなく,より妥当な受動態の使用に関する考え方を提示した。本研究は,特に,次の二点を主要な結論として引き出した。それらは,受動態が使用されるところで,(1)"We+一般動詞"の使用,(2)主語の擬人化,"抽象,無生物主語+一般動詞"の使用等によって,文を能動態にし簡潔化することである。動作主(agent)を省いた受動態の使用は,確かに文に対して客観性を持たせる事が出来て,動作,行為,等に読者の注意を直接向けるという意味においては効果的ではあるが,科学技術英語において,受動態の多用,乱用は決して好ましいものではない。受動態の代わりに,先に述べた(1)(2)の使用をもっと積極的に取り入れていく事が肝要である。
著者
坂本 育生 樋口 晶彦 日高 正康
出版者
鹿児島大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010

2010年、坂本は国連機関、国際海事機構(International Maritime Office)」を訪問し、海事英語の貴重な資料を収集した。その後エジンバラ大学での夏季研修を受講し、ESPの最新英語教育教授法研修を受けた。2013年3月までに3本の学術論文を発表し現在4本目の論文を作成中である。大学生へのmotivation促進効果は、海事英語授業と国際英検(G-TELP)によりその効果が実証された。現在坂本は、新英語教材をほぼ完成させ、英語教材大手出版社「南雲堂」と出版契約を結び最終原稿推敲過程にある。